ニュース

日産、新型ピックアップトラック「ナバラ」をオンラインで公開 新スタイルパッケージ「PRO-4X」設定

2020年12月にタイで販売をスタート。そのほかの市場でも順次販売

2020年11月5日 公開

新型ピックアップトラック「ナバラ」

 日産自動車は11月5日、新型ピックアップトラック「ナバラ」を公開した。新型ナバラは12月にタイで販売を開始し、そのほかの市場でも順次販売する予定。モデル名、車両スペック、搭載機能については市場ごとに異なるとのこと。

 新型ナバラでは、安全運転支援システムをはじめとした「ニッサン インテリジェント モビリティ」の技術を多く搭載した、これまでで最も先進的なモデルとなる。

 今回の新型ナバラに搭載される「ニッサン インテリジェント モビリティ」の技術は、前方の車両や歩行者との衝突回避をサポートするインテリジェント エマージェンシーブレーキに加え、2台前を走る車両を検知し、前方に潜む危険に対して注意を促すインテリジェントFCW(Forward Collision Warning:前方衝突予測警報)、4つのカメラを使用して周囲のクルマや人の接近を検知し、安全性を確保するインテリジェント アラウンドビューモニターなどを搭載。また、4輪駆動モードを設定して低速走行した際に、周囲の障害物を確認することができるオフロードモニターを新たに搭載した。

新型ナバラは歴代モデルで最も先進的なモデルに

 車体に関しては、リアアクスルの強化や荷台スペースを拡大し積載可能重量を向上させるとともに、リアバンパーにステップを新設することで、荷台への乗降性を向上。さらに新開発のステアリングラックを採用することで、低速域を含むさまざまな速度域での操縦性を向上させている。加えてフレームとボディの接合部を変更して剛性を高め、またサスペンションの設定を変更することで車室内の振動を大幅に低減させるとともに、静粛性も高め、静かで快適な乗り心地を実現したとのこと。

 新型ナバラのデザインテーマとしては「頑丈」を掲げており、過酷な環境下での使用を想定して作られた、無骨で大胆かつスタイリッシュなエクステリアを採用。堅牢さを表すインターロッキングデザインのグリル、力強い印象を与えるC字型のヘッドランプデザインを採用し、ひと目でナバラと分かるデザインでありながら、より堂々とした印象を実現したという。

 また、新型ナバラでは新たにスタイルパッケージ「PRO-4X」を設定。これは日常からの脱却を求める冒険家や旅行者をターゲットとし、黒く塗装したエンブレム、オレンジをアクセントとしたフロントバンパー、ブラックグリル、ドアハンドル、ルーフラック、ランニングボードに、17インチブラックホイールとオールテレーンタイヤを搭載し、アクティブな外観を採用している。

新型ナバラのデザインテーマは「頑丈」
新型ナバラのインテリア

タフさと合わせてより高い次元の安心感を提供

日産自動車株式会社 最高執行責任者(COO)のアシュワニ・グプタ氏

 同日に行なわれたオンライン発表会には、日産自動車 最高執行責任者(COO)のアシュワニ・グプタ氏が参加し「最新のピックアップモデルは、さまざまな使い方にお答えできるよう品質、耐久性、頑丈さ、信頼性をしっかりと確保しながらより多くのテクノロジーを搭載し、安全性や快適性を大きく向上させました。新しいナバラは、フレーム構造のシャシーに加え『頑丈』をキーワードとしてデザインされました。よりたくましく、大胆なスタイルの新型ナバラによってお客さまはより自信をもって新しい可能性に向けて踏み出すことができると思います。新型ナバラは最先端の技術をフルに搭載しています。オンロードでもオフロードでも卓越した走行性能をお約束します。そして高い安全性と快適性も兼ね備えており、タフさと合わせてより高い次元の安心感を提供します」とアピール。

日産自動車株式会社 シニアデザインディレクターのケン・リー氏

 また、日産のピックアップとフレームSUVのシニアデザインディレクターを務めるケン・リー氏は「日産のピックアップトラックは80年にわたる歴史があり、お客さまよりその強さと信頼性を評価いただいています。それが日産のピックアップトラックのDNAです。日産のトラックやSUVはタフさと信頼性を兼ね備え、『どこにでも行ける』そして『頑丈』というDNAを持っています。長年にわたる日産の歴史の中でもピックアップトラックは当社の強みであり、革新的なデザインを採用してきました。ピックアップトラックをデザインするにあたって、日産らしさ、日本らしさ、ピックアップトラックのDNAという要素を念頭に置きながら料理のレシピのように組み合わせていきました。それらの要素が、日産ブランドとその歴史を刻んできたのです」と、ピックアップトラックをデザインする際に大事にしている要素について紹介。

 新型ナバラについては「まず既存の商品を深く分析し、お客さまの声に耳を傾けます。そしてスケッチを描く際には『頑丈』というデザインキーワードを表現するデザインを描きます。そして最も優れたスケッチが最終的に3Dモデルとなります。デザイナーたちはこのプロジェクトに情熱をもって取り組みました。新型ナバラをデザインする中でさまざまな発見があり、それがこのような個性にあふれた大胆なデザインにつながりました。最上級グレードではタフさと高級感を表現し、そしてPRO-4Xグレードは特徴的なアクセントと色使いを施し、とても印象的なデザインになっています」と述べた。

 さらにボンネットはより高く力強くデザインされ、ボリューム感あるボンネットのデザインでパワフルさを強調したこと、インターロック形状のグリルはエンジンを保持しているかのようなフレーム構造を表現したこと、特徴的なC形状のデザインに仕上げたLEDヘッドライトを囲むLEDのシグネチャーランプやフロントと同じくC形状のLEDテールランプを採用したこと、PRO-4Xグレードでは溶岩をイメージしたオレンジのアクセントを用い、ダークカラーのグリル、ホイール、ミラーとのコントラストを生み出したことなどを紹介した。