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日産、チノーとセイコーNPCが開発した複数製品に対して熱画像センサー技術の使用を無償で許諾
「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」に基づき、一切の対価や補償を求めないことを決定
2020年12月21日 17:23
- 2020年12月21日 発表
日産自動車は12月21日、同社が発起人として参画している「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」に基づき、チノーおよびセイコーNPCが開発した複数の製品に対して、同社が開発した熱画像センサー技術の使用を無償で許諾すると発表した。
日産は、5月4日に新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的とする「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」に発起人企業として参画すると発表。同宣言に則り、WHO(世界保健機関)が新型コロナウイルス感染症まん延の終結宣言を行なう日までの間、新型コロナウイルス感染症の診断、予防、封じ込めおよび治療をはじめとする、新型コロナウイルス感染症のまん延終結を目的とした行為に対しては、同社が保有する特許権・実用新案権・意匠権・著作権の権利行使を行なわず、一切の対価や補償を求めない方針を打ち出している。
日産では、同社が開発した約2000画素の解像度と-20℃~300℃までの広い感知領域を持つ低価格な熱画像センサーの技術を複数の企業にライセンス提供している。その中で、チノーは同技術を活用し、体表面温度の高い状態を皮膚に触れることなく迅速に測定できる非接触型体表面温度測定器を開発し、製造、販売を行なっている。また、セイコーNPCはIHIエアロスペースから同技術の再実施許諾を受けてセンサーを開発しており、そのセンサーは複数の会社の非接触型体表面温度測定器に採用されているという。
これらの会社で製造、販売されている非接触型体表面温度測定器は、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、医療機関に加え、学校や空港などの入場管理の必要がある施設において、感染予防対策の一環として有効に活用されているという。そのため、日産はこれらの製品に対して「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」に基づき、対策支援活用分に関するライセンス技術の権利行使を行なわず、一切の対価や補償を求めないことを決定した。