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メルセデスF1チーム、2020年シーズンのカラーリングをブラックベースに。人種差別に反対することを表明

2020年6月29日(現地時間)発表

Mercedes-AMG Petronas Formula One Teamの「W11」はブラックベースのカラーリングで参戦(写真はルイス・ハミルトン選手の44号車)

 Mercedes-AMG Petronas Formula One Teamは6月29日(現地時間)、7月3日~5日の開幕戦「オーストリアGP」を皮切りに行なわれるF1 2020年シーズンのマシンについて、ブラックベースのカラーリングで参戦すると発表した。

 現在、人種差別に対する抗議活動が世界各地で行なわれており、メルセデスF1チームに所属するルイス・ハミルトン選手も英国で行なわれたデモ「Black Lives Matter」に参加。F1においても新型コロナウイルス(COVID-19)との戦い、人種差別と不平等の非難に取り組むことを目的とした「#WeRaceAsOne initiative」を立ち上げるなど、F1界を挙げて人種差別に対する抗議活動の取り組みが行なわれている。

 今回のカラーリングについてもその一環となっており、メルセデスF1チームのチームプリンシパル トト・ウォルフ氏は「人種差別は私たちの社会、私たちのスポーツ、私たちのチームのどこにもありません。これはメルセデスの信念です。しかし、私たちが正しい信念と正しい考え方を持つだけでは十分ではありません。私たちのカラーリングは、積極的な行動を起こすという公約です」と述べた。

 また、ルイス・ハミルトン選手は「私は個人的に人生で人種差別を経験しており、家族や友人が人種差別を経験しているのを見てきました。私は変化を訴えるときだと心から語っています。チームとして何を成し遂げることができるかトトに話をしたとき、私たちが団結することが非常に重要だと述べました。耳を傾け、話をし、私の経験と情熱を本当に理解し、そして私たちが変化し、改善していくというこの重要な声明を発表してくれたことについて、トトとメルセデスに大きな感謝を述べたいと思います」とコメントしている。

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