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日産、東京 銀座を盛り上げる地域活性化企画「もの繋ぎプロジェクト」に参画。新型EV「アリア」の前で“物々交換”

和菓子のよしやから広がる助け合いの輪。交換回数100回を目指す

2020年7月17日 実施

物々交換を行なった日産自動車グローバルブランドエクスペリエンス部アシスタントマネージャー近藤俊二氏(左)とプロジェクト発起人の和菓子のよしや三代目斉藤大地氏(右)

 日産自動車は7月17日、銀座にあるブランド発信拠点である「NISSAN CROSSING」にて、銀座の商店が繋がりながら活気を取り戻していこうという活動「もの繋ぎプロジェクト」へ参画し、プロジェクトの要となる「物々交換」を行なった。

 このもの繋ぎプロジェクトが始まったのは、緊急事態宣言が発令される前の4月2日。和菓子のよしや三代目の斉藤大地氏は、Twitterで「本日よしやのどら焼きを1名様に差し上げます。お渡しの際、御社・貴店で扱っている商品と交換させて頂き、その商品をTwitterで紹介させて下さい。助け合いの輪が大きくなりますようにまずは行動してみます」とツイート。

 すると即日、競合店である和菓子屋の銀座菊廼舎(きくのや)が冨貴寄というお菓子を持参してよしやを訪問。晴れて第1回目の物々交換が行なわれたという。そこからSNSや口コミで徐々に参加企業は増え、物々交換が行なわれるたびに斉藤氏がTwitterで紹介。また、参加した企業も自社のSNSやブログで紹介することで、さらに拡散していき今回日産と行なった物々交換は66回目を数えるという。

たったひとりで動き出し、大企業も動かした和菓子のよしや斉藤氏

 物々交換は企業から企業へ物だけが交換されていくのではなく、すべて斉藤氏が一旦受け取り、次へ届けるという流れ。これにより参加する企業は次の届け先を自分で探す必要がなく、プロジェクトへ参加するハードルもかなり下がったといえる。現状で70番目の企業まで決まっていて、7月末までに残り30社と物々交換して、ゴールの100社を目指すという。

 また、100番目の企業は銀座にあるUNIQLO TOKYOと決まっていて、そこまで物々交換を続けていき、最後の品をUNIQLO TOKYOに渡したら、UNIQLO TOKYOが「もの繋ぎプロジェクト」のオリジナルチャリティTシャツを製作、物々交換に関わった100社の連盟で販売し(8月中旬予定)、売上金は銀座にある多数の組織から作られる銀座地域全体の意思決定機関「全銀座会」に寄付され、そこから銀座の街のために使われるという。

銀座のためになるのであればと参加を決めたという日産の近藤氏

 発起人である和菓子のよしやの斉藤氏は「新型コロナの影響だけなのかは定かではありませんが、銀座の歌舞伎座の正面にあった創業152年の老舗弁当屋さんの“木挽町辨松(こびきちょう べんまつ)”が4月20日に閉店したことで、他のお店もどんどん弱体化していってしまうのではないかと、より危機感が高まりました。このプロジェクトで微力ながらみんなで支えあえればと思っています」と語る。もちろん、自身の和菓子屋も売り上げはまだ緊急事態宣言前の6割ほどしか戻っていない中で、精力的に活動している。

 また日産の近藤氏は、同僚からこのプロジェクトの存在を聞き、直ぐに参加を決めたという。その賛同のきっかけは「日産は60年近く銀座と共に歩んできていて、今回のような銀座を活性化させるプロジェクトであれば、少しでも貢献できないかと思い参加しました」という。

 そして日産が次の企業へ渡す物々交換の物は「NISSAN CROSSING」のロゴがプリントされたトートバック1点、マグカップ2点、ベアのぬいぐるみ1点の計4点。これらはNISSAN CROSSINGでしか買えないオリジナルアイテムとなっている。また日産は、1つ前の参加企業のSHIPSより「Yシャツ1点、ハンカチーフ2点、フレグランス1点」を受け取った。これも近日中によしやのTwitterや参加企業のSNSに掲載される。

 今回の物々交換が行なわれたNISSAN CROSSINGには、7月15日にワールドプレミアされた新型クロスオーバーEV「アリア」が展示されている。実物のアリアを見られるのは、横浜にある「日産グローバル本社ギャラリー」と、この「NISSAN CROSSING」のみ。ただし、新型コロナ感染防止のため11時~18時までの時短営業となっているのでご注意いただきたい。

銀座4丁目交差点に構える NISSAN CROSSING
NISSAN CROSSINGには、7月15日にワールドプレミアされた新型クロスオーバーEV「アリア」が展示される

 よしやの公式Twitterでは、これまでの物々交換の内容が確認できる