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トヨタ 豊田章男社長、にゃんこ大戦争マスクでスーパーフォーミュラに登場 「世界レベルのレースがここにある」
2020年8月31日 10:43
- 2020年8月30日 開催
SUPER GT第3戦 鈴鹿が開催された翌週の8月29日~30日、ツインリンクもてぎでスーパーフォーミュラ開幕戦が行なわれた。このスーパーフォーミュラ第1戦もてぎでは、新型コロナによる緊急事態宣言以降に開催された国内の大規模4輪モータースポーツイベントとして、初めて観客が入ることのできるものとなった。もてぎを運営するモビリティランドの発表によると、29日が3500人、30日が4800人の観客数となっており、国内のイベントガイドラインである5000人を守り、開催されたことになる。
このスーパーフォーミュラ開幕戦のスタート直前、ポールポジションのクルマを取材しようと思っていたところ、なんだか先週SUPER GT鈴鹿で見かけた、冷却用のハンディファンを身にまとうクルマ好きのおじさん(本人曰く、カーガイ)が目の片隅に入ってきた。
スタート直前の気温では40℃とアナウンスされるほどの灼熱の中、そのカーガイは各チームを激励に。SUPER GT鈴鹿では、Tシャツに短パン姿だったため気がつくのが遅れたが、今回もポロシャツに短パン姿のため気がつくの遅れた。記者は、そのカーガイが背広姿のときはトヨタ自動車 代表取締役社長 豊田章男氏、もしくは自工会会長。レーシングスーツ姿のときはモリゾウ選手と認識しているのだが、ポロシャツ姿は初めてだったのでまたもや悩んだ。分からないときは本人に聞くのが一番ということで、カーガイに質問。「その姿は……」と聞くと、カーガイは自分の姿をチラっと見て「これはモリゾウだな、社長にもなるけど。ガハハ」と語り、楽しそうにマシン&ドライバー訪問を行なっていた。
豊田章男社長として、カーガイとしてのメッセージ
ORIENTALBIO KONDOの近藤真彦監督、ITOCHU ENEX TEAM IMPULの星野一樹選手、JMS P.MU/CERUMOの坪井翔選手や石浦宏明選手、立川祐路監督らを豊田章男社長は訪問。訪問中にスーパーフォーミュラを放送するJ SPORTS取材陣も豊田章男社長を発見。即席インタビューが行なわれた。
J SPORTSのインタビュアーは柳田真孝選手。柳田選手は今季SUPER GT300クラスに2号車 シンティアム・アップル・ロータスで参戦。第2戦富士で優勝するするなど、シリーズランキング2位とチャンピオンを狙える位置に付けている。
その柳田選手の質問に豊田章男社長は答え、このスーパーフォーミュラを開幕までこぎつけた人たちへ感謝の気持ちを第一に述べたほか、このサーキットに人数制限などの関係から来場することのできないファンに向け「今、レース業界は来年につないでいくために、みんなでクラスターにしないだとか、いろいろ辛抱しながらがんばっていますので、いつの日かここに来てもらいたいです。残念ながらここに来られない方、テレビの前から応援いただきたいと思います」とメッセージ。SUPER GTでも同様だったが、多くのファンとモータースポーツを楽しみたいという気持ちを前面に出していた。
柳田選手から「ドライバーに応援のメッセージを」とリクエストされた豊田章男社長は、「というかね、このレースほど速いクルマがそろっているものはありませんし、世界で戦っているすごいドライバーがそろっているレースもありません。その割りにはと言ってはなんですけど、ちょっと盛り上げが少ないと思いますので。みんなで、みんなでね、世界レベルのレースがここにある、日本で見られるんだよと。世界レベルのドライバーが集まっているんだよと。もうちょっと私も声を大にしていくので。よろしく応援を、みんなで楽しめるような雰囲気作りをお願いしたいなと思います」と、スーパーフォーミュラの盛り上げを、もっとみんなでがんばっていこうとよびかけた。
と発言した直後に記者の近くに来て、「今のは社長の発言で」と笑いかけ、その後はROOKIE Racingの大嶋和也選手、片岡龍也監督の元へ。しばし談笑した後、マシンに乗り込んだ大嶋和也選手に「ガンバレ!!」と言わんばかりにコブシを突き上げガッツポーズでエールを贈っていた。
クルマ作りを行なう企業のトップが、全身でクルマへの愛を、そしてモータースポーツへの愛を表現していた。