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京急×横浜国大×横浜市×日産、乗合型移送サービスの実証実験

10月11日から横浜市金沢区富岡エリアで実施

2020年10月1日 発表

乗合型移送サービスの実証実験に使用されるNV350 キャラバン

 京浜急行電鉄、横浜国立大学、横浜市、日産自動車は10月1日、横浜市金沢区富岡エリアにおいて「乗合型移送サービスの実証実験」を10月11日より開始すると発表した。

 実証実験では、富岡エリアの居住者や来街者を利用対象者にして、20km/h未満で走る電動モビリティ「グリーンスローモビリティ」(グリスロ)のほか、日産の「セレナ e-POWER」「NV350 キャラバン」といった車両を使用して、「路線定期運行」「フリーエリア運行」を実施。

乗合型移送サービスの実証実験に使用されるセレナ e-POWER

 路線定期運行は、乗車時にルート上の任意の位置にて手挙げすることで最寄りの安全な地点から乗車、降車したい場所付近でドライバーに声がけ降車するもの。フリーエリア運行は、専用アプリ(もしくは電話)で、乗降ポイント・乗車人数・時間を自由に指定して配車予約する移動サービスとなる。

 乗車運賃は、無償実証実験期間については無料。運行時間は9時~17時で、ドライバーは現役タクシードライバー(京急タクシーグループの乗務員)が務める。

実証実験の詳細

 横浜市金沢区富岡エリアは急勾配な坂道が多く、バス停や鉄道駅へのアクセスが容易でない地域があるなどの交通課題を抱えている。これまで、京急電鉄、横浜国立大学、横浜市が、同地区において「路線定期運行」と「フリーエリア運行」に分け、実証実験に取り組むことで、今後の交通システムの在り方について検証を重ねてきた。

2019年の実証実験の様子
勾配の急な富岡エリア

 新たに日産が参画する2020年度は、路線定期運行では、過去の実証実験で利用者からの「より広範囲で利用したい」や「さまざまな場所から乗車したい」といった要望に対して、「対象エリアの拡大」と「手挙げによる路線上での自由乗降」を追加。

 また、フリーエリア運行では、「地域の移動ニーズに合ったエリア設計が必要」「前日予約が必要なので急な移動に使えない」という意見に対して、「京急富岡駅・能見台駅や京急ストア能見台店などと接続し地域の移動ニーズに合わせたエリア設計」「最短当日15分前(※電話予約は最短当日60分前)まで配車予約可能」と利便性を大幅に向上させるとしている。

 なお、同実証実験は、Webサイトで利用登録することで、誰でも参加可能。2020年度は、無償実験(10月~12月)、有償実験(2021年1月中旬以降)の2段階で行ない、今後の事業化に向けた検証を予定している。