ニュース
BASF、2020~2021年の自動車のカラートレンドは「新たな楽観主義と前向きなムード」
グローバルキーカラーは「グレーがかったグリーン」「暖かみのあるベージュ」「粗い粒子のグレー」
2020年10月9日 09:00
- 2020年10月8日(現地時間) 発表
独BASFは10月8日(現地時間)、自動車用塗料を取り扱っているコーティングス事業本部が毎年行なっている「自動車のカラートレンド予測」の2020年~2021年の内容を発表した。
世界中のBASFのコーティングス事業本部のデザイナーたちは、CODE-X(コード エックス)と呼ばれるコレクションを作成。新しく再考された白から、もっとも暗い漆黒に加え、その間に含まれる多様な生き生きとした色域は、3~5年後に市場に登場する自動車の開発に携わるデザイナーにインスピレーションを与え、多くの色が持つエフェクトや質感は視覚的で感情的な体験だけでなく、真に触覚的な体験を創造させるという。
グローバルキーカラーは「グレーがかったグリーン」「暖かみのあるベージュ」「粗い粒子のグレー」などさまざま。新しい考え方が、社会、アイデンティティ、進歩を取り巻く価値観に大きな変化をもたらしている中で、このコレクションは、変化に対応しながら希望と前向きな姿勢を維持しつつ、物理的な世界とデジタルな世界の融合を表しているという。
EMEA(欧州・中東・アフリカ)は「大胆で明確な位置付け」
EMEAのキーカラーは、大胆で新しく、はっきりとした位置にありながらも、穏やかで落ち着きのある色。これらの色には不可避でも親しみやすい、非常に多様なエフェクトがあり、見るもの、探究するもの、驚くべきものがあるとのこと。
EMEAの自動車向けカラーデザイン責任者であるマーク・グートヤール氏は「私たちは変わりゆく時代にいます。古い色を参考にするときには、新しいもの、異なるものを加えます」と述べている。
アジア太平洋は「前向きで柔軟な姿勢」
アジア太平洋地域のキーカラーは、変化、行動、そして将来に対する前向きで柔軟な姿勢を反映。落ち着いた雰囲気で暖かみのある情緒的なカラーは、単に黒や白といった色ではなく、人間の感情のように曖昧で流動的なものだという。
アジア・パシフィックのデザイン責任者である松原千春氏は「アジアでは個性が重要なトレンドです。私たちは今日を精いっぱい生き、未来をよりよくしたいと思っています。私たちは人生を楽しみ、できるだけ前向きになろうとし、過去のやり方を変えようとします」とコメントしている。
北米は「優雅さとシンプルさ」
北米の将来のカラーデザインは、より環境に配慮した先進の着色剤技術の構築を目指す色。優雅さとシンプルさは、高度な技術的洗練に起因するものという。
南北アメリカのデザイン責任者であるポール・チョーニー氏は「研究に対し技術的管理が多大な影響を及ぼすことは珍しいことでありませんが、スマートで責任感のあるカラーデザインへの欲求を満たすために、消費者が伝統的な美の基準をどれだけ手放すかを見ることは、目新しく興味深いことです」とコメントしている。
コーティングス部門の色の専門知識
毎年、BASFのコーティングス部門のデザイナーは、表面、テクスチャー、色域の開発の基礎として使用する将来のトレンドを研究。産業、ファッション、消費者製品や自然など多くのものからインスピレーションを得ながら、また、BASFの顧客である自動車メーカーのデザイナーと研究を共有し、未来の色の開発を支援しているという。