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BASF、新素材「Ultramid Balance」がマツダ車のバンパーに採用
塩化カルシウムや熱に強く、環境にも優しいのが特徴
2020年4月9日 13:13
- 2020年4月8日(現地時間)発表
独BASFは4月8日(現地時間)、革新的なポリアミド樹脂の新素材「Ultramid Balance」を使用した新しいリアバンパーステーが、マツダの乗用車「MAZDA3」および「CX-30」に採用されていると発表した。なお、製造はスポーツ用品と自動車部品のグローバルサプライヤーであるモルテンが行なっている。
「リアバンパーステーは、冬季に路上で使用される融雪剤や凍結防止剤に含まれる塩化カルシウムや、サイレンサーによる高熱にさらされます。ポリプロピレンや一般的なポリアミドなど、従来の素材で作られた部品は時間の経過とともに劣化や変形を起こしますが、BASFの高性能素材ソリューションであるUltramid Balanceを使用することにより、高い耐熱性のほか、オイルやさまざまな溶剤、アルカリ水溶液等に対する高い耐久性をリアバンパーステーに持たせることができました。さらに、このグレードには植物由来のひまし油が使用されているため、より持続可能なソリューションといえます」とモルテンの保本氏(ボディ部品開発課 参事)はコメント。
Ultramid Balanceの原料となるバイオ系セバシン酸は、ひまし油から作られていて、Ultramid Balanceを採用することで、サステナブルな素材を求めるクライアントからの高まる需要にも応えることができるとしている。
Ultramid Balanceは再生可能素材をベースにしているだけでなく、標準的なポリアミドPA6やPA66と比較して、すぐれた特性を備えており、市場でも高評価を得ている。この革新的な素材ソリューションにはガラス繊維が30%含まれていて、より長期にわたる耐熱性と、安定剤およびポリマー技術による耐薬品性を有している。他のポリアミドに比べて吸湿性が低く、湿度の高い環境下でもリアバンパーの寸法安定性を維持してくれるという。
BASFパフォーマンスマテリアルズ事業本部 アジア太平洋地域 シニアバイスプレジデントのアンディ・ポスルスウェイト氏は「その自動車が意図する価値を実現すべく、あらゆるパーツには求められる要件があります。自動車産業におけるOEMとBASFが緊密に連携することでソリューションをカスタマイズし、お客様の“特定のニーズ”に応えることができます」と述べている。
「お客様にとって付加価値のあるソリューションを提供するために、私たちの専門性を最大限に生かすことに注力しています。BASFの高性能な素材を用いてデザインされた、MAZDA3とCX-30が“2020 ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー”のファイナリストに選出されたことを嬉しく思います。今後もお客様と協力し、お客様の進化するニーズに対応していきます」と、BASFジャパン パフォーマンスマテリアルズ事業部 執行役員 事業部長 山本勇氏はコメントしている。