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ソニーが次世代EV「VISION-S」に取り組む理由 グッドデザイン賞ベスト100プレゼン審査

2020年10月8日 開催

ソニーが公開した次世代EV「VISION-S」

 10月30日に発表される「グッドデザイン大賞」。その候補となる「グッドデザイン・ベスト100」受賞デザイナーによるプレゼンテーション「ベスト100プレゼンテーション審査」が行なわれ、ソニー クリエイティブセンターの石井大輔氏が次世代EV「VISION-S」の取り組みについてプレゼンテーションを行なった。

 グッドデザイン・ベスト100は、10月1日に発表された2020年のグッドデザイン賞1395件以上の受賞デザインの中から、未来を示唆するデザインとして特に高い評価を受けた100件。グッドデザイン大賞は、その100件の中から10月30日に審査委員と2020年度のグッドデザイン賞受賞者による投票を実施して1件が決定される。

2020年度グッドデザイン賞 特別賞審査会 第一部:グッドデザイン・ベスト100 プレゼンテーション審査ルームK(ソニーのプレゼンは:42分あたりから)

 ベスト100プレゼンテーション審査に登壇した石井氏は、「VISION-S」について、モビリティの進化へ貢献するさまざまなソニーの取り組み、そのビジョンを具現化するプロジェクトが「VISION-S」であると強調した。

ソニー クリエイティブセンターの石井大輔氏

 公開されているVISION-Sについて、石氏氏は「VISION-Sは今年1月に発表されたEVのプロトタイプで年度内の公道走行を予定して取り組んでるプロジェクトです。このプロジェクトの目的はモビリティの進化への貢献です。AV/ITで培ったテクノロジーやデザインを現実に応用展開する試みで、新たな移動体験の創出を目指しております」と話した。

 プロジェクトの狙いについて、石井氏は「このプロジェクトの開発にあたりわれわれが徹底的にリアルであることにこだわりました。架空のコンセプトカーではなく現実の法規や最高度の安全基準を満たす設計条件を踏まえた開発です。そのためにわれわれは車両設計チームと協業し、様々な学びを得ながら、次の3つのコンセプトを導きました。センシングによる安心安全がもたらすセーフティー、AV/ITで培ったソニーらしいエンタテインメント、5G通信、クラウド、AI連携によるアダプタビリティーです」と説明した。

各種センサーをオーバル状に配置するVISION-S

 VISION-Sのハードウェア面での特長について、石井氏は「セーフティにおきましてはデジタルイメージングで培ったセンサー技術を用い自動運転時代を見据えた安心安全の移動を実現致します。また、この円周状に配置されたセンサーはデザインコンセプトのオーバルにも象徴されております。ブラックアウトされたキャビンとそれをオーバル状に包み込むマットシルバーのボディ、さらにフロントのロゴから周囲に広がりサイド、リアへと流れるオーバル状のライティングはセンシングテクノロジーが徐々に全体を取り込んでいくさまを象徴しております」と紹介した。

VISION-Sのコクピット

 また、VISION-Sで提供するエクスペリエンスについて、「車内ではシートに取り付けられたスピーカーが360 reality Audio による豊かな臨場感あふれる音場を形成し、車内を至高のエンターテインメント空間へと進化させます。フロントのパノラミックスクリーンでは様々なコンテンツが再生可能です。また直感的なスワイプ操作によって運転席側と助手席側のコンテンツを交換することも可能です。スマートフォンとの連携もシームレスになります、再生中の音楽や映画をそのまま車内で楽しむことも可能です。ネットワークに繋がりアップデートを行なうことで、常に進化、成長が可能になります」と紹介、石井氏は「VISION-Sはセンシング、エンタテインメント、アダプタビリティによって新たな移動体験の創出を実現いたします」と強調した。

ソニーがモビリティの進化に向けて行なっている取り組む

 ソニーではこのVISION-Sプロジェクトのほかにも、モビリティの進化へ向けたさまざま取り組みがあることを紹介。

 石井氏は「5Gによる遠隔運転の実験、テレマティクス保険の導入、タクシーアプリの開発、そして各種のセンサーを取り付け実際の走行データを収集解析することで未来の安全運転に役立てる取り組み、さらには実際の走行データをマッピングし移動の効率化を図る提案もなされています。われわれはこうしたさまざまなモビリティの進化の貢献を実現し、ソニーの1つのビジョンであるセンシングによる社会貢献の創出を行なっていきます。VISION-Sの活動もこういった社会貢献の1つです」と明かした。

ソニーによるモビリティの進化への貢献、そのビジョンを具現化するプロジェクトが「VISION-S」であるとまとめた

 最後に、石井氏は「VISION-Sの S は、センシング、セーフティ、ソサエティといった意味のSでありますが、何よりもソニーのSであります。ソニーのビジョンを具現化するプロジェクトがVISION-Sであり未来へ向けたモビリティの進化の貢献の取り組みになります」とプレゼンテーションを締めくくった。

「VISION-S」