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ホンダF1 田辺豊治TD、シーズンエンドメッセージ 「本当に感謝の気持ちを伝えたい」

ホンダF1 田辺豊治テクニカルディレクター(左)、ホンダF1 山本雅史マネージングディレクター (C)Getty Images / Red Bull Content Pool

 12月13日(日本時間)、2020年シーズンのF1最終戦となる第17戦アブダビGPの決勝レースがヤス・マリーナ・サーキットで開催された。結果は、レッドブル・レーシング・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手が優勝。今シーズン2勝目を挙げた。

 決勝レース後、ホンダF1 田辺豊治テクニカルディレクター(以下、 田辺豊治TD)のオンライン記者会見が開かれ、レースについての総括が行なわれた。田辺TDは技術者らしく寡黙な人柄だが、質問に答えられる部分については深い言葉で答えてくれる。現地での忙しい作業の合間でのオンライン会見になるため、通常は総括、質疑応答、以上終了という形となるのだが、世界的なコロナ禍の中で行なわれたF1最終戦ということで、最後に特別なメッセージを語ってくれた。以下にそのメッセージを掲載する。


ホンダF1 田辺豊治TD:

 今年、コロナ禍の中で1年間やってきたということで、我々のスタッフに本当に感謝の気持ちを伝えたいと思っています。スタッフ本人のみならず、それを支えてくれた家族にも本当にお礼を言いたい。

 また、コロナ禍でフライトだったりホテルだったり、あと物流ですね、この辺りもかなり混乱しました。非常に難しい状況でした。急にフライトがキャンセルになったり、物流のフライトがキャンセルになったりとか。そんな状況をサポートしてくれたロジスティックの人たち、またホスピタリティの皆さん。スタッフも非常に気を使ってスーパーから買い物してくれて、全部拭いてくれて、フェイスマスクをして、グローブをして、我々の食事を提供してくれた。今まで経験したことのない苦労の中で、今年非常に圧縮された17戦を支えてくれた方々にお礼を言いたい。

 それと日本のファンのみなさん、世界中のファンのみなさんに。サーキットに観戦に来られない、見たいと思った人が見られない、(このことについて)申し訳ないです。

 とくに我々ホンダとしては日本のみなさまに鈴鹿はキャンセルになって──。実際に目の前で今年はマックスの走りを見てもらいたかった。生の走りを見てもらいたかったのですが、それもかなえられなかったのは非常に残念に思ってます。

 来年ですが今のところどうなるか分からない。いまいまの状況だと大きく変わらないんじゃないかというふうに感じていますが、早く昔のようにレースが開催できて、ストレスのない環境でみなさんに来ていただく、我々も仕事ができる、そういうふうになればいいなと願っています。

 我々は明後日のヤングドライバーテストを経まして、年末年始の休みに突入します。

 年明け早々からテスト、クルマの仕立てのテストが始まります。来年ホンダはF1供給最後の年になります。1年間きっちり悔いのないように戦えるように準備していきたいと思いますので、来年もよろしくお願いいたします。

F1最終戦アブダビGPをトップでゴールするマックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ) (C)Getty Images / Red Bull Content Pool