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F1最終戦アブダビGPに挑むホンダF1 田辺豊治TD、「今年の集大成として準備を進め、きちんと仕上げる」
2020年12月10日 18:36
12月11日～13日（日本時間）、F1第17戦にして最終戦となるアブダビGPがヤス・マリーナ・サーキットで開催される。今シーズンのF1は世界的なコロナ禍により何度となくスケジュールが変更され、毎週開催となるグランプリも多かった。最終戦アブダビGPも中東3連戦の最後として、F1を締めくくることになる。
前戦のサヒールGPでは、2020年シーズンのF1ドライバーズチャンピオンをすでに決めているメルセデスのルイス・ハミルトン選手が新型コロナ陽性反応があったために欠場。今シーズンのF1で最強パッケージを実証してきたハミルトン選手がお休みのため、今シーズンはメルセデス勢に次ぐ勢力となっていたホンダハイブリッドパワーユニットを採用するレッドブル・レーシング・ホンダ、アルファタウリ・ホンダの4台の活躍が期待されたが、レッドブル・レーシング・ホンダのエースドライバーであるマックス・フェルスタッペン選手がスタート直後のクラッシュに巻き込まれる形でリタイア、同じチームのアレクサンダー・アルボン選手は12位から追い上げたものの、メルセデス勢がミス連発をする中で6位と、期待されたほど上位の結果を得られなかった。
ホンダF1 テクニカルディレクター 田辺豊治氏は、このレースについて終了後のオンライン記者会見で「非常にフラストレーションのたまるレースでした」と総括。マックス選手は他車をよけようとしてクラッシュしてリタイア、アルボン選手はなかなか順位を上げることができず本人もイライラするような展開だったという。
また、FP（練習走行）から調子のよかったピエール・ガスリー選手、ダニール・クビアト選手のアルファタウリ・ホンダ勢も、ミドルクラスのチーム競争力が高まってきて拮抗した中でポジションを上げることがなかなかできず、クビアト選手は7位、ガスリー選手は11位という結果に終わってしまった。
田辺TDは常に「4台完走、4台入賞が目標」と語っているが、結果としては2台入賞、1台完走、1台リタイアという結果。ホンダ勢の最上位はアルボン選手の6位となったが、「なかなか前に行けないというような展開で、〝よかったね6位”という形のレースではなかったと思っている」と語った。
F1最終戦となるアブダビGP
今週末から始まるF1最終戦アブダビGPについては、「2020年最終戦アブダビということで、また気持ちを切り替えます。今回は同じ中東砂漠ですけども、アブダビにバーレーンから移動します。きっちりと気持ちを切り替えると同時に、技術的な面でもきっちりと今年の集大成として、いろいろデータとか週末の進め方とか、見直した形で行きたいと思います」と語る。
どのような点についてとくに見直していくのか確認したところ、「準備の仕方と、レース中に走行を開始してからの最適化の進め方ですね。今までやってきて基本的に流れができているんですけども、さらによくできる部分があるか、本当に見落としてる部分はないのかっていうのをきちっと見直して、ある意味今年の集大成としてこういう流れで準備を進めましょう、こういう流れで週末をを進めましょう」と、とくに最適化の部分に注力した上で、レースウィークの進め方を見直していくほか、来シーズンのベースとなるものを「われわれとして、きちんと仕上げたいな」とのことだ。
F1最終戦アブダビGPは、全長5.554kmのヤス・マリーナ・サーキットを55周、305.355kmの距離で争われる。ラップレコードは2019年のルイス・ハミルトン選手で1分39秒283で、2016年も2018年も2019年もルイス・ハミルトン選手が優勝。ルイス・ハミルトン選手が2位の2017年は同じメルセデスのバルテリ・ボッタス選手が優勝と、メルセデス優勢の印象がある。ホンダ勢は2019年にフェルスタッペン選手が2位になるなど期待はできる状況。田辺TDがどのように仕上げてくるか注目していただきたい。
先週までの中東2連戦と異なり、アブダビGPの決勝スタート時刻は日本時間で12月13日22時10分。深夜というほどではないので、比較的見るのが難しくない時間帯に戻っている。
アブダビGPスケジュール 日本時間
Practice 1（練習走行1）
12月11日18時～19時30分
Practice 2（練習走行2）
12月11日22時～23時30分
Practice 3（練習走行3）
12月12日19時～20時
Qualifying（予選）
12月12日22時～23時
Race（決勝）
12月13日22時10分～翌0時10分
