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ボルグワーナー、高電圧ハイブリッド車向け「eTurbo」が欧州自動車メーカーで採用

2021年5月18日(現地時間)発表

ボルグワーナーの「eTURBO」

電気で過給圧をコントロールできるターボチャージャー

 ボルグワーナーは5月18日(現地時間)、高電圧ハイブリッド乗用車用の「eTurbo」をヨーロッパの自動車メーカーに供給するグローバルな契約を締結したと発表した。

 このボルグワーナーの電気ブースト技術は、エンジン効率や性能の向上に大きく寄与すると同時に、ますます厳しくなる排出ガス規制への対応も可能にするもので、高電圧ハイブリッド車に採用されるのは初めてとなる。

 ボルグワーナーの社長兼ターボシステム事業本部長のジョー・ファドゥール氏は「当社のeTurboは、強力な電動ブースト支援と回復を幅広い車両に提供できる、統合されたパワーエレクトロニクスを備えた単一のマシンソリューションです。ボルグワーナーはこの自動車メーカーとの長い生産的な歴史を持っており、この400Vハイブリッドアプリケーションを通じて、強化されたエンジン効率とパフォーマンスをクライアントに提供できることを嬉しく思います」と述べている。

 eTurboは機械式ターボチャージャーをベースに、シャフトに超高速電気モータが直結した構造となっていて、クライアントは一体型または半一体型のパワーエレクトロニクスのいずれかが選択可能となる。そのeTurboがもたらすメリットは、電動アシストにより通常のターボチャージャーよりも過給応答性が向上する点で、過給応答性は200%以上速くなり、トルクの立ち上り応答時間は50%短縮されるため、ターボラグがほぼなくなり、エンジンのダウンサイジングをさらに推し進めることが可能になる。

 特にこの電動ターボチャージャーはミラーサイクルエンジンに適していて、性能を損なうことなく、燃費の向上と排出ガスの低減を同時に実現できるという。また、ボルグワーナーのeTurboは発電機としても利用でき、過剰な排気エネルギーを収集して電気エネルギーに変換することも可能で、蓄えたエネルギーはアクセサリ電源に使用したり、バッテリの充電にも恩恵があり、より小さなバッテリに置き換えることができるようになるとしている。

 このボルグワーナーの電動ターボチャージャーを使用した高電圧ハイブリッド車の生産は、2023年9月の開始を予定している。