三菱自動車の新型「アウトランダー」にパナソニックの大画面HUD採用

三菱自動車工業の新型「アウトランダー」

　パナソニック オートモーティブ社は5月27日、同社の大画面HUD（Head Up Display）が三菱自動車工業の新型クロスオーバーSUV「アウトランダー」（4月から米国、カナダ、プエルトリコで発売）に採用されたと発表した。パナソニックのWS（ウインドシールド） HUDが三菱自動車に採用されるのは初めてのことで、WSタイプのHUDの採用は同社初となる。

　WS HUDは、フロントガラスへ映像を投影することで、ドライバーの視線の先に車速やナビゲーション、三菱自動車が提供する高速道路の単一車線での運転支援技術「MI-PILOT」による運転支援など、さまざまな情報を表示するシステム。ドライバーの視界の中心近くに表示することで、視線移動によるドライバーの負担を軽減し、ドライバーとシステムとの快適なインタラクションに貢献するとしている。

HUD外観

　開発にあたっては、デジタルカメラの開発で培った光学技術を応用したフル自由曲面ミラー、高輝度PGU（Picture Generation Unit）の技術を用いて、低歪かつ明るく鮮明な大画面（画角7度×3度）を実現。

　具体的には、デジタルカメラの開発で培ったレンズ設計・レンズ成形技術を活用した高精度の自由曲面ミラーを採用し、限られた車両空間の中で大画面・低歪の映像投影を可能にするHUD本体の小型化を実現。

　また、液晶ディスプレイの照明技術を応用した独自のHUD向けバックライト設計により、太陽光下やサングラス越しのような表示が見えにくくなる状況においても、ドライバーに鮮明な画像を提供する。

　パナソニックは今後、普及が期待されるHUDの領域において、リーディングカンパニーを目指すとして、「当社の強みを生かしたHUDの開発・納入を通じて、安全・安心で快適なドライビング環境に貢献してまいります」としている。