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ブリヂストン、東京2020オリンピック・パラリンピック公式車両約3000台のタイヤや自転車をサポート

2021年7月22日 発表

e-Palette

自動車から自転車までより安心・安全な移動をサポート

 ブリヂストンは7月22日、東京2020オリンピック・パラリンピックの公式タイヤサプライヤーとして、乗用車、競技支援車両、スタッフの移動をサポートするコンセプトカーなど、約3000台の大会公式車両にタイヤとタイヤメンテナンスサービスを提供し、より安心・安全な移動をサポートすると発表した。

 具体的には、オリンピック・パラリンピック選手村で走行するトヨタ自動車の自律走行BEV(Battery Electric Vehicle)「e-Palette」への専用タイヤの提供。メインプレスセンター(MPC)やテニス競技会場で使用されるトヨタ自動車の歩行領域BEVに、特殊形状の樹脂スポークで荷重を支えタイヤの空気充填を不要とする技術「エアフリーコンセプト」を採用したエアレスタイヤの提供。エアレスタイヤにより空気圧管理などのタイヤメンテナンスが不要となり、パンクの心配もなくなる。また、樹脂を使用することで、リサイクルも容易としている。

約3000台の大会公式車両にタイヤとタイヤメンテナンスサービスを提供

 また、マラソン競技の先導車であるトヨタの燃料電池自動車(FCEV、Fuel Cell Electric Vehicle)「MIRAI(ミライ)」には、市販の新車装着タイヤとは異なる東京2020専用の特別仕様タイヤを提供。低転がり抵抗と静粛性に優れるタイヤで「MIRAI」など電動車の課題である航続距離と快適性の両立に貢献。同じく、マラソン競技の先導車に使用されるトヨタのBEV「LQ」には、「ECOPIA EP500 ologic (エコピア イーピーゴヒャク オロジック)」を提供。「ologic」は、タイヤを狭幅・大径化することで従来の転がり抵抗に加え、空気抵抗も低減する技術を採用。総合的な走行抵抗の低減によりBEVの電費向上にも貢献する。

 さらに、オリンピック・パラリンピック会場内、選手村などで使用されるトヨタの短距離・低速型BEV「APM(Accessible People Mover)」には、ブリヂストンのエコタイヤ「ECOPIA」を提供。安心・安全で円滑な大会運営をサポートするため、タイヤに加え、東京2020で使用される車両に、タイヤ点検、交換などのタイヤメンテナンスサービスも提供している。

 ブリヂストンの取締役 代表執行役 Global CEOの石橋秀一氏は「ブリヂストンは『平和な社会の確立』というオリンピック憲章の考えに賛同し、安心・安全が確保された大会の開催と、夢を追い続ける世界最高峰のアスリートの皆さんを支えたいと考えています。すべての人がより活き活きと安心して暮らせる社会の実現を目指している企業として、東京2020オリンピック・パラリンピックがこの困難な時期にも人々の心を支え、そして互いに支えあう力となることを期待しています」と述べている。

アスリートやスタッフのための自転車とメンテナンスサービスも提供

トラック用自転車

 ブリヂストンは自動車用タイヤのほかにも、50年以上にわたり競技用自転車を開発してきた知見を活かし、日本自転車競技連盟との契約のもと、東京2020の自転車競技トラック日本代表にトラック用自転車を開発。トラック競技の「ケイリン」「スプリント」「オムニアム」「マディソン」の4種目に出場する選手に自転車を供給。このトラック用自転車は、ブリヂストンサイクルの競技用自転車開発のノウハウと、ブリヂストンのタイヤ開発で培ってきた解析技術や材料技術など、両社の技術力を結集したモデル。

 さらに、東京2020のスタッフ、ボランティア、アスリートの移動手段として、総計800台以上の大会公式自転車を提供し、この取り組みを通じて、多様性を尊重し、人々がより快適に移動し、生活し、働きそして楽しむことに貢献するとしている。

左から「オルディナ F5B」「ビッケ ポーラー」「トートボックス ラージ」