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ブリヂストン、「ブリザックVRX3」は2世代分の進化と技術説明 「史上最高、史上最強のブリザック」と草野亜希夫氏
2021年7月16日 10:39
- 2021年7月15日 発表
「史上最高、史上最強のブリザック」となった「ブリザックVRX3」
ブリヂストンの新スタッドレスタイヤ「ブリザックVRX3」についての技術説明は、ブリヂストン 常務役員 製品開発管掌 草野亜希夫氏から行なわれた。草野氏は冒頭、ブリザックVRX3を「新次元のブリザック、史上最高、史上最強のブリザック、これをみなさんにお伝えしたい」と紹介。ブリヂストンの自信作であるという。
「技術説明やカタログにおいては、氷の上の直線ブレーキ性能にフォーカスしたご説明をしておりますが、我々ブリザックの開発においてはハンドルを切る、もしくはアクセルを踏むなど、走る、止まる、曲がる、そして車内での快適性などさまざまな使われ方を想定し、氷上だけでなく雪上ドライ・ウェット、さまざまな使用条件において新品だけでなく、磨耗末期まですべての期間においてお使いいただくお客さまのみなさまの足下をしっかり支えることが、我々の安心安全であり絶対的な基盤であり土台です」(草野氏)と、ブリヂストンの開発姿勢を説明。氷上ブレーキ性能だけがフォーカスされがちな新製品ではあるが、全方位で開発を行なった結果の性能であると語る。
それは、氷上性能を伸ばすだけでなく、背反する一般性能も伸ばした結果がVRX3になっているという。「ブリザックの開発においてはダントツの氷上性能を圧倒的に向上させるだけではなくて、その背反する一般性性能もしっかり配慮し続け、高い総合性能の実現、すなわち全方位型の大きな性能円を実現します」と、すべてにおいて性能を向上させる努力を行ない、とくに氷上ブレーキ性能において20%の向上を達成、単に制動距離が短くなるだけでなく、コーナリング時の膨らみも抑制できており、圧倒的な安全性能を実現できたと紹介する。
これを実現した技術が、発泡ゴムの進化と発泡ゴム専用パターンの進化。それはブリザックの登場以来、33年間ずっと進化させてきたものではあるが、VRX3では「従来からレベルを大きく超えた進化」になるという。
発泡ゴムとパターンの進化で、「2世代分(約8年)の進化を遂げた」VRX3
発泡ゴムにおいては、丸いだけでなく長円状の発泡ゴムとすることで氷の上の水膜の吸水性能を向上。これを「フレキシブル発泡ゴム」と名付けている。そして、効きや持ちについては、発泡ゴム内部に適切な新素材を配置することで、やわらかさが持続するよう進化した。この新素材となるロングステイブルボリマーの配合については、SUPER GTなどモータースポーツでのコンパウンド開発経験が活かされているという。
そして発泡ゴムを前提に進化し続けてきたパターンにおいてはコンセプトを変更。これまでは「水を除く」というコンセプトだったが、「水を導く」というコンセプトに変更することで大きく進化した。
草野氏はそれを「2世代分(約8年)の進化を遂げた、まさに新しい次元のブリザック」と紹介。効き持ちについても、「新品での圧倒的な氷上ブレーキ性能の向上に加えて、4年使用後での性能の低下をより小さくしております。4年後でも現在好評いただいておりますVRX2以上の氷上ブレーキ性能を維持しております」と、ブリザックVRX3が圧倒的な性能向上を実現していると説明。「みなさまにVRX3の進化をぜひ体感いただきたいと思っております」と、技術説明を結んだ。