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トヨタ、ランクル誕生70周年 記念イベントでスペシャルコースを走破する新型「ランドクルーザー」公開

2021年8月1日 開催

 トヨタ自動車は8月1日、ランドクルーザー誕生70周年を記念した特別オンラインイベントを開催。イベントには世界各国のランクルファンが参加したほか、70周年を記念して作られた特別なオフロードコースを走破する新型「ランドクルーザー」の映像も公開された。

 トヨタ公式のYouTubeチャンネル「LAND CRUISER CHANNEL / ランクルちゃんねる」で8月1日17時から行なわれたYouTube Liveイベントには、歴代「ランドクルーザー」の開発責任者の小鑓貞嘉氏と新型「ランドクルーザー」のチーフエンジニアの横尾貴己氏も登壇、ファンと一緒にランクル誕生70周年を祝った。

70th LAND CRUISER DAY

 同イベントは、1951年8月1日トヨタジープBJ型の発表から70周年を記念して開催されたもので、イベント会場にはトヨタジープBJ型の実車も展示され、小鑓氏は「このクルマの生い立ちは1950年、その当時のアメリカ軍、日本でいう国家警察予備隊からジープの4輪駆動車を開発しようと要請を受けてですね、トヨタ自動車が1951年に試作車を作りました。トヨタはですねこのクルマをジープ BJと呼びながらその入札に臨んだのですが、その時は残念ながら採用されませんでした。ただ、大変自信があって、その年8月1日、ちょうど70年前このトヨタジープ BJ を発表し、最初に国家警察、今で言う警視庁のパトロールカーとして採用されました。これがルーツです」と解説した。

 その後のイベントでは、オンラインで参加した世界中のランクルファンの中から、米国、オーストラリア、日本、ドイツのランクルファンによる、ランドクルーザーとの思い出や印象的なエピソードなどが紹介されるコンテンツが展開された。

 日本から参加した「ランクル友の会」のキクチ氏からは、自身が20年以上所有する「ランクル40」とのエピソードが紹介され、自身のランクル愛について「ほかの犬が可愛くても、今買っているペットを捨てませんよね。そういうのと同じ感覚です」と話し、小鑓氏からはキクチ氏が自身のランクルで5大陸を走破する夢を持っていることも紹介された。

豊田章男社長もビデオメッセージを届けた

ランクル誕生70周年を記念したスペシャルコースを新型ランドクルーザーで走破

「さなげアドベンチャーフィールド」につくられたスペシャルコースは、8月2~18日の期間限定で一般利用者も走行できるという。詳細はさなげアドベンチャーフィールドの公式Webサイトの情報を確認のこと

 また、ランクル誕生70周年を記念して愛知県豊田市にある「さなげアドベンチャーフィールド」につくられたスペシャルコースが公開され、ダカールドライバーの三浦昂選手が新型ランドクルーザーでスペシャルコースを走破するチャレンジ映像が公開された。

スペシャルコースを走行する新型ランドクルーザー
スペシャルコースを走行する新型ランドクルーザー
スペシャルコースを走行する新型ランドクルーザー

 さなげアドベンチャーフィールドには、未舗装路の「ダート」、最大水深70cmの「ウォーター」、250tの砂山を用意する「サンド」、岩の壁「ロック」、泥道の「マッド」、凸凹でタイヤが浮く「モーグル」と6つのセクションが用意され、三浦選手は「僕が印象に残ってるシーンが2つありまして、まず1つ目がロックセクションですね。大きい岩がゴロゴロしてると思うんですけど、実際はかなり斜度もあって岩の壁なんですよ。なのであのエリアは広いんですけれどもその岩の壁を攻略するためのラインを探すっていうのはすごく難しくて〝ここにクルマを通せばいいのかな、ここを通せばいいのかな”て考えるのが楽しいですし、行けるか行けないかっていうスリルが楽しかったですね」と語り、「もう1つがモーグルセクションなんですけれども、これは文句なしに難しかったです。あの絶妙な深さが難しくて、タイヤを浮かせないように走るのが難しくて、もう何回もトライして、最後のやっと1回だけクリアできたんですけれども、本当にダカールラリーをゴールしたときのような、そういう達成感と喜びでいっぱいでした」との感想を話した。

ダカールドライバーの三浦昂選手

海外で発売される70周年特別仕様車のパーツを国内で販売決定

海外で発売される70周年特別仕様車のパーツを国内で販売決定

 そして、イベントの締めくくりに、グローバルでランドクルーザー「40系」(1960~84年生産)の補給部品復刻が公表されるとともに、国内では海外で発売される70周年特別仕様車のパーツを、2014年に限定販売した「ランドクルーザー70」向けに国内純正用品として特別販売することが発表された。

 70周年特別仕様車のパーツについては、フロントバンパー、オーバーフェンダー、インテリアパネルセットなどのパーツをセットにした70周年特別セットを70台限定(バン:55セット、ピックアップ:15セット)で抽選販売。価格は77万円で、8月1日~8月31日に専用Webサイトにて抽選受付が開始される。

 70周年特別セットでは、特典としてシリアルナンバー付き内装エンブレムや革調シート、革調ドアトリムが付属。さらに、特別仕様パーツはトヨタ純正用品として単品でも販売するという。

新型「ランドクルーザー」のチーフエンジニアの横尾貴己氏
歴代「ランドクルーザー」の開発責任者の小鑓貞嘉氏

 イベントに参加した、横尾氏は「本日は本当にありがとうございます。そして70周年本当におめでとうございます。皆さまのランクル愛が本当に伝わってくるいいイベントだなと思います。この先ランクルが80周年、90周年、それよりもっと100周年も繋がっていけるように、私たち開発陣もがんばっていきたいと思います。是非よろしくお願いいたします」と話し、小鑓氏は「本日はコロナ禍の中、世界中のランクルファンの皆さんと70年のお祝いすることができ大変感謝しております。本来は集まって皆さんとやりたかったですけど、オンラインでやれるということが普通のようになりました。こういった機会で、ランクルの輪を広げて、今回ご参加いただいた皆さんとも色々と交流が広がっていくことを祈念したいと思います。われわれも、みなさんのご期待に応えれるよう頑張っていきたいと思いますし、今後ともランクルのご愛用をよろしくお願いします」と感謝の言葉を述べた。