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トヨタ、300シリーズとなる新型「ランドクルーザー」発売 価格は510万円~800万円
2021年8月2日 13:30
- 2021年8月2日 発売
- 510万円~800万円
トヨタ自動車は8月2日、新型「ランドクルーザー」を発売した。トヨタのランドクルーザーは「ランクル」という愛称で親しまれ、1951年の誕生以来、人々の安全・安心を支える「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」評価に応え続けるため、信頼性・耐久性・悪路走破性を鍛えて進化し続けている。300シリーズとなる新型ランドクルーザーでは、長年にわたる技術の積み重ねと、最新技術の融合により素性を刷新、「世界中のどんな道でも疲れない走り」を携えているという。
モデルバリエーションとしては、V型6気筒 3.5リッター インタークーラー付ツインターボ(V35A-FTS型)のガソリンエンジンモデルと、V型6気筒 3.3リッター インタークーラー付ツインターボ(F33A-FTV型)のディーゼルモデルを用意。ガソリンモデルでは、GX、AX、VX、GR SPORT、ZXを、ディーゼルモデルではGR SPORT、ZXのみを展開する。価格は510万円~800万円。
価格表
ガソリン車
グレード | 定員 | エンジン | トランスミッション | 価格 |
---|---|---|---|---|
GX | 5 | V型6気筒 3.5リッター インタークーラー付ツインターボ(V35A-FTS型) | Direct Shift-10AT (電子制御10速オートマチック) | 5,100,000円 |
AX | 7 | 5,500,000円 | ||
VX | 6,300,000円 | |||
GR SPORT | 7,700,000円 | |||
ZX | 7,300,000円 |
伝統のラダーフレームを踏襲しつつ進化。200kgの軽量化を実現した「TNGA GA-Fプラットフォーム」
300シリーズのランドクルーザーでは、伝統のラダーフレーム形式+ボディという基本骨格を踏襲しながら、TNGA GA-Fプラットフォームとして開発されている。最新の溶接技術の活用などで、従来型比+20%の高剛性かつ軽量なフレームを実現。衝突安全性能、静粛性、走りの質を向上させたとしている。
ボディについては、高張力鋼板の採用拡大やボンネット、ルーフ、全ドアパネルをアルミニウム化。パワートレーンの搭載位置を車両後方に70mm、下方に28mm移動している。これらにより車両として約200kgの軽量化、低重心化、前後重量配分の改善を行なっている。
ボディサイズは、4950~4985×1980~1990×1925mm(全長×全高×全幅)。ホイールベースは2850mm。車重は2360~2560kg。
新開発サスペンション
TNGAのGA-Fプラットフォームに刷新したことで、オンロードの操縦安定性とオフロードの走破性を高次元で両立するためのサスペンションを新開発。フロントはハイマウント・ダブルウィッシュボーン式、リアはトレーリングリンク車軸式を採用する。リアサスについては、ショックアブソーバーの配置を最適化することで、乗り心地と操縦安定性を向上している。
そのほか、路面状況や運転操作に応じてショックアブソーバーの減衰力を4輪独立で制御するAVS(Adaptive Variable Suspension、ZX、GR SPORTに標準装備)には、新たにリニアソレノイドタイプを採用。操縦安定性と乗り心地の両立を図っている。
新開発、3.5リッターV6ツインターボガソリンエンジンと、3.3リッターV6ツインターボディーゼルエンジン
新型ランドクルーザーでは、ガソリンとディーゼル、それぞれV型6気筒ツインターボエンジンを用意する。
ガソリンのV型6気筒 3.5リッター インタークーラー付ツインターボ(V35A-FTS型)は、最高出力305kW(415PS)/5200rpm、最大トルク650Nm(66.3kgfm)/2000-3600rpmを発生。一方、ディーゼルのV型6気筒 3.3リッター インタークーラー付ツインターボ(F33A-FTV型)は、最高出力227kW(309PS)/4000rpm、最大トルク700Nm(71.4kgfm)/1600-2600rpmを発生する。排気量に違いはあるが、ガソリンエンジンは伸びやかな最高出力特性を持ち、ディーゼルエンジンは最大トルクの700Nmを低い回転数で発生するなど豊かなトルク特性を持つ。
いずれもツインターボを搭載するが、ガソリンエンジンは外排気タイプのためVバンクの両外側にタービンを1つずつ搭載。一方、ディーゼルエンジンは内排気のため、Vバンク内にツインターボを装備する。バンク角は、ガソリンのV型6気筒 3.5リッターが60度、ディーゼルのV型6気筒 3.3リッターが90度になる。
この両エンジンに組み合わせられるトランスミッションは、Direct Shift-10AT。発進時を除くほぼ全域でロックアップを作動させ、ダイレクトなフィーリングを実現。10速化により、ギヤステップのクロス化、全体のギヤレシオのワイドレンジ化を実現しているという。
「モータースポーツを起点にしたもっといいクルマづくり」を実践したGR SPORT
300系の新型ランドクルーザーでは、ガソリンモデル、ディーゼルモデルいずれにもGR SPORTグレードを設定。このGR SPORTは「モータースポーツを起点にしたもっといいクルマづくり」を実践したグレードとなり、電子制御でスタビライザー効果を変化させるE-KDSS(Electronic-Kinetic Dynamic Suspension System)、電動デフロック(フロントとリア)など装備。外観、内装についても専用装備が用意される。
2023年以降、ダカールラリーにはTeam Land Cruiser TOYOTA AUTO BODY(トヨタ車体のチームランドクルーザー:TLC)がこのGR SPORTをベースにした車両で出場を予定している。
【お詫びと訂正】記事初出時、ガソリンのV型6気筒のバンク角に誤りがありました。お詫びして訂正させていただきます。