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レクサス、新デザイン採用の新型「ES」 デジタルミラーの視認性向上も
2021年8月26日 16:49
- 2021年8月26日 発売
レクサス(トヨタ自動車)は8月26日、4ドアセダンの新型「ES」を発売した。ヘッドライトやフロントグリルの意匠変更、新開発のインテリアカラーなどを採用したマイナージェンチェンジモデルとなり、価格は、ES300hが599万円、“F SPORT”が651万円、“version L”が715万円。
新型ESのモデルラインアップは、ES300h、ES300h“F SPORT”、ES300h“version L”の3タイプ、いずれも直列4気筒 2.5リッターエンジンのハイブリッドシステム「Lexus Hybrid Drive」を採用、駆動方式は2WD(FF)となる。
新型ESでは、レクサスの原点である優れた静粛性と乗り心地のさらなる向上を実現し、上質な快適性を磨き上げるとともに、あらゆる走行シーンで減速、操舵、加速がシームレスに繋がる気持ちよさなど、ドライバーの意図に忠実でリニアな応答を追求したという。
具体的には、レクサス独自の手法により、リアサスペンションメンバーブレースの剛性を高め、高速のレーンチェンジなどのシーンにおける操縦安定性を向上。加えて、“F SPORT”モデルには、新型のアクチュエーターを用いた最新鋭の「AVS(Adaptive Variable Suspension system)」を採用することにより、減衰力の低減や可変幅を拡大することで上質な乗り心地と操舵応答性の向上を両立。先進安全技術では進化した「Lexus Safety System +」などを採用して、より安全に運転を楽しめることを目指した。
Lexus International チーフエンジニア 青木哲哉氏は「目標としたのは、ESの持つ上質さを深化させるとともに新たな価値を付加することです。静粛性と乗り心地をよりいっそう向上させるとともに、ステアリング操作に対してドライバーの意図した通りにクルマが動くリニアリティを追求し、デザインもESの特徴であるエレガントさを磨き上げ、よりモダンに進化させました。開発にあたってはレクサスの基幹モデルとして日本をはじめ、世界中のお客さまから寄せられたご意見を取り入れ、改善要素を洗い出しました。具体的には、デジタルアウターミラーの視認性向上、“F SPORT”に新型のアクチュエーターを用いた最新鋭のリニアソレノイド式AVSを採用するなど、細部に至るまで徹底的につくりこみました。『より良いクルマづくり』を目指し、Always Onの思想を貫いた開発陣の想いをESに乗ることでご体感いただきたいと思います」とコメントしている。
静粛性と乗り心地の向上させた走行性能
走行性能では、優れた静粛性と乗り心地を向上させ、上質な快適性を磨き上げ、あらゆる走行シーンで減速、操舵、加速がシームレスに繋がる気持ちよさなど、ドライバーの意図に忠実でリニアな応答を追求したという。
リアサスペンションメンバーブレースを1枚板による構造から2枚の板を合わせた構造に変更することで剛性を向上。特にねじりや曲げに対する剛性を高め、乗り心地を向上させるとともに、高速のレーンチェンジといったシーンにおいても、よりリニアで、ドライバーの意のままのドライビングフィールを実現。
また、電子制御ブレーキシステムの制御定数を変更して、ブレーキのコントロール性を向上。ペダルパッド形状変更により、足裏との接触範囲を拡大。さらなるブレーキペダルのリンク構成内のブッシュ取り付け方法を見直して、ペダルの横方向の剛性感を向上させた。
エクステリアにメッシュパターンの新グリルなど採用
エクステリアでは、フロントグリルにESらしさを継承しながらメッシュパターンの新意匠を採用。縦基調のL字ユニットの集合体で構成して、グリルの押し出しを強調、質感の向上を狙った。ヘッドライトは、意匠を変更して、単眼ランプは新小型ユニットを採用。3眼ランプはブレードスキャン アダプティブハイビームシステム(AHS)を採用して、機能性の向上を図るとともに、新薄型ランプユニット採用により、鋭い表情を表現した。
標準仕様のES300hに装備される17インチホイールは、スポーク端部を太くして切削光輝加工の質感を強調し、V字に重ね合わせることでスポーティな印象を付与した。また、メーカーオプション設定される18インチホイールは、切削光輝加工とダークグレーメタリック塗装のコントラストが映える多軸スポークを採用し、高級感を演出した。
エクステリアカラーには、強い陰影により造形を際立たせる「ソニックイリジウム」と、金属質感と高光沢を実現した「ソニッククロム」を新規採用した。
インテリアはマルチメディアシステムをタッチディスプレイ化
インテリアでは、マルチメディアシステムをタッチディスプレイ化。人間中心の思想に基づき、ドライバーとディスプレイとの最適な距離と角度を探求して、ディスプレイを約100mm近づけるとともに、角度を約5度傾けることでドライバーの手が画面隅まで届くように変更した。画面にはガラス素材を採用して、視認性や操作性を向上させた。
オーナメント加飾には、ラグジュアリーさを演出するウォールナット素材を採用するとともに、新開発の墨ブラックとダークブラウンを採用。また、ヘアラインの加飾に、レーザーで一本ずつ彫る加工方法を採用し、より細やかでモダンな雰囲気を演出した。
インテリアカラーでは、「ヘーゼル」を新規に採用するとともに、ブラウン系でグレイッシュなトーンの「モーヴ」を新規開発。
リニアソレノイド式AVSを採用する“F SPORT”モデル
“F SPORT”モデルでは、専用チューニングを施したサスペンションにより、ドライバーの運転操作に忠実でよりスポーティな走行性能を追求。
新型のアクチュエーターを用いた最新鋭のリニアソレノイド式AVSは、油圧制御用ソレノイドのオイル流量制御バルブの流路を拡大し、低減衰力にも対応させるとともに、減衰力の可変幅を拡大することで上質な乗り心地と操舵応答性や安定性を両立させた。
また、“F SPORT”モデルには、専用19インチアルミホイールとしてフロントグリルの黒色とマッチする艶のある黒色のホイールを採用して、引き締まった印象を付与。日本限定仕様としてLEXUSロゴ入りのオレンジ塗装ブレーキキャリパーを設定して、足まわりをよりスポーティに演出した。
インテリアカラーには、ホワイトを新規採用するとともに、ホワイト、フレアレッドのシートクッションに黒色を加え、シートバックとともに新たな配色パターンを採用し、スポーティな印象を付与した。
デジタルミラーのアップデートや進化した「Lexus Safety System +」も
先進安全技術では、従来のLexus Safety System +に採用している「単眼カメラ+ミリ波レーダー」の構成はそのままに、交通事故や事故死傷者のさらなる低減と、ドライバーの負担軽減を目指して、緊急時操舵支援などの機能追加や車線認識性能の向上を実現。また、運転支援時にドライバーにとって自然で、安心感のある車両挙動を追求した。
デジタルアウターミラーとデジタルインナーミラーについては、ともにカメラをアップデート。LEDのちらつきを大幅に低減するとともに画質を向上させ、昼夜ともに優れた視認性を実現させた。