ポルシェ、世界で8番目の「ポルシェ エクスペリエンスセンター」をイタリアに開設

本物のブランド体験を楽しむことができる場所

　ポルシェAGは9月11日（現地時間）、世界で8番目となる「ポルシェ エクスペリエンスセンター（PEC）」をイタリアに開設した。この新しいブランド体験施設は、ハンドリングサーキット「オートドローモ・ディ・フランチャコルタ」を含む約60ha（ヘクタール）の広さを誇り、9月11日にはオープニングセレモニーも行なわれた。

　新しいPECは、北イタリアの風光明媚な地域であるカストレッツァート（ブレシア）にあり、この場所はイゼオ湖やミラノ、ベルガモ、ヴェローナの各空港に近いだけでなく、周辺のブドウ畑で作られるワインも世界的に有名。

オープニングセレモニーの様子

　ポルシェAGの取締役会長であるオリバー・ブルーメ氏は「PECフランチャコルタは、レースの雰囲気、象徴的な建築物によるユニークなデザイン、世界中のファンコミュニティのためのブランド体験の場など、ポルシェを特別な存在にしている多くの要素を兼ね備えています。フランチャコルタでは、新しいPECの理想的な場所を見つけることができました。イタリアの人々は、私たちのブランドに情熱を持っています。ここでは、その情熱を存分に味わうことができます」と述べている。

斬新な建築のカスタマーセンター

湾曲した屋根が目を引くカスタマーセンター

　PECは「カスタマーセンター」と「ドライバーズパドック」の2つのメインエリアで構成。カスタマーセンターは、近未来的な外観で、曲線を多用した目を引く構造で、面積は約5600m ² 。中央にはアゴラと呼ばれるスペースがあり、そこからトレーニングルーム、車両をピックアップするためのショールーム、ハンドリングサーキットを見渡せるパノラマレストランとバー、ショップ、子供用エリアなど、さまざまなエリアにアクセスすることができる。また、ミーティングルームを備えたビジネスセンターやパドックには29のガレージがあり、ポルシェ・カレラ・カップ・イタリアなどのモータースポーツイベントが開催されるという。

スポーツカーファンのための多彩なトレーニング施設を完備

　フランチャコルタにできたPECの中心となるのは、3つの異なるトレーニングエリアを持つハンドリングサーキット。2.5kmの高度な技術を要するメインサーキットには、ドライビングスキルの微調整に最適なさまざまなコーナーやシケインが設けられている。

　また、磨かれたコンクリートで作られた低摩擦ハンドリングサーキットでは、非常に滑りやすい状況での走行を練習することができるという。ローフリクション・サークルでは、濡れて磨かれたコンクリートの上で、スロットルとステアリングの理想的な組み合わせにより、制御されたオーバーステアを体感することが可能としている。

　ダイナミックエリアでは、車両のブレーキシステムの効率性や緊急時の安定性を体験することができる。また、ランプやカーブ、グラベルコースを備えたオフロードコースでは、SUVの「カイエン」や「マカン」のオフロード性能を体験できるとしている。

　その他にも、ハンデキャップを持ったドライバーのために、運転補助装置付きの車両も用意。さらにバーチャルリアリティやeSPORTSのためのシミュレーションラボもあり、8台の最新世代のシミュレーターとe-kartトラックも完備されている。また、販売店のトレーニングのためのポルシェ・イタリアによるトレーニングセンターも年内に完成する予定という。

　ポルシェAGのセールス＆マーケティング担当役員であるデトレフ・フォン・プラテン氏は「ポルシェは単なる製品ではなく、ユニークなブランドと製品の体験を約束するものです。私たちのポルシェ エクスペリエンスセンターでは、来場者が決して忘れることのできないユニークでスリリングな体験をお約束します。ここでは、ポルシェのスポーツカーを実際に走らせ、本物のブランド体験を楽しむことができます」と述べている。

いよいよ10月には日本（千葉県木更津市）にもPECが完成予定

　PECはフランチャコルタの他にも、ライプツィヒ、シルバーストーン、アトランタ、ル・マン、ロサンゼルス、上海、ホッケンハイムリンクにあり、今年10月には日本にも開設される予定となっている。

千葉県木更津市に位置するポルシェ・エクスペリエンスセンター東京（完成イメージ）