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ポルシェ、オフロードスタイルの新型EV「タイカンクロスツーリスモ」日本初公開

2021年7月29日 公開

「タイカンクロスツーリスモ」を日本初公開

 ポルシェジャパンは7月29日、虎ノ門ヒルズ(東京都港区虎ノ門)において新型BEV(電気自動車)「タイカンクロスツーリスモ」を日本初公開した。同モデルは3月から予約受注を受け付けており、価格は「タイカン4クロスツーリスモ」が1309万円、「タイカン4Sクロスツーリスモ」が1502万円、「タイカンターボクロスツーリスモ」が2024万円。

 タイカンクロスツーリスモは、2018年のジュネーブモーターショーで発表された「ミッションE クロスツーリスモ」のデザインコンセプトスタディに沿い、「タイカン」のオフロードタイプとして3月に世界初公開されたモデル。フロントやリアのロアエプロン、ホイールアーチトリムなどによってオフロードテイストのデザイン要素が与えられるほか、後部には大きなテールゲートが採用され、後部座席の広いヘッドルームと最大1212Lの積載量によってオールラウンダーとしての機能をもたせた。ボディサイズは4974×1967×1409mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2904mm。

 タイカンクロスツーリスモではすべてのモデルに総容量93.4kWhのパフォーマンスバッテリープラス、4WDとアダプティブエアサスペンションを標準装備し、最低地上高はタイカンよりも20mm高い設定。オプションの「オフロードデザインパッケージ」を選択すると最低地上高がさらに10mm増加し、ラフロード走行に対応する「グラベルモード」を標準装備する。

 日本初公開されたのはタイカン4クロスツーリスモで、最高出力は280kW(380PS)、ローンチコントロール時のオーバーブースト出力は350kW(476PS)で、0-100km/h加速5.1秒、最高速220km/hというスペックを誇る。一充電あたりの航続可能距離はWLTPモードで360kmとしている。

タイカンクロスツーリスモのボディサイズは4974×1967×1409mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2904mm
タイカンクロスツーリスモはホイールアーチトリム、フロントやリアのロアエプロンなどによってオフロードテイストに仕立てられるとともに、ハイグロスブラックのルーフスポイラー、大型テールゲートなどが専用装備される。タイヤはミシュラン「パイロットスポーツ4」でサイズはフロントが245/45R20、リアが285/40R20
ボディの左側に急速充電、右側に普通充電のリッドが用意される

 インテリアでは湾曲した16.8インチディスプレイが目を引くとともに、タイカンクロスツーリスモならではのオプションとしてダッシュボードに配置するコンパスディスプレイを用意。走行モードはバランスのとれた「ノーマルモード」、サスペンションの減衰力がスポーティになる「スポーツモード」、航続距離を最大限にするよう調整される「レンジモード」、さらにタイカンクロスツーリスモ独自となる砂利や泥といった地形の走行に適した「グラベルモード」を設定し、スポーツクロノパッケージを選択すると、シャシーが最低レベルまで下がるとともにフロントのエアインテークフラップが必要に応じて開く「スポーツプラス」、個別設定が可能な「インディビジュアルモード」の2モードが追加される。

タイカン4クロスツーリスモのインテリア。湾曲した16.8インチディスプレイやオプションとして用意されるコンパスディスプレイなどが目を引く
ラゲッジスペースは後席を倒すと最大1212Lの積載量を確保。フロントの収納スペースは84L

 なお、ポルシェジャパンはポルシェのBEVオーナー向け「ポルシェ ターボチャージングステーション」を5月に虎ノ門ヒルズ B3駐車場内に開設した。

 ポルシェ ターボチャージングステーションはABBと共同で開発したもので、国内でもっともパワフルな150kWの出力により、タイカンの車載バッテリーを約30分で80%(走行距離300km分)まで充電することができるという。現時点では150kWの出力ではなく90kWで運用しており、2021年後半から150kWで運用するとのこと。

 ポルシェ ターボチャージングステーションは都市型充電インフラとしてLINKS UMEDA、あべのハルカス、ヒルトン名古屋、ナゴヤセントラルガーデンですでに稼働しており、虎ノ門ヒルズは国内5か所目、都内では初となる。

 ポルシェジャパンは急速充電器(最大150kW級出力、CHAdeMO規格)をはじめとする独自の充電ネットワークを日本全国で展開しており、設置施設は順次拡大していくとのこと。また、日本国内のポルシェセンターのうち、28拠点(2021年4月末時点)でポルシェ ターボチャージングステーションと同規格のDCチャージャーが稼働しており、2023年末までにはすべてのポルシェセンターでの設置が完了する予定という。

虎ノ門ヒルズ B3駐車場内にある「ポルシェ ターボチャージングステーション」