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ポルシェの新型EV「タイカン」が日本デビュー。期間限定でタイカンの予約プログラム開始

キルシュ新社長「ポルシェブランドにさらなる成功をもたらし、日本での任務を果たしたい」

2019年11月20日 公開

ポルシェジャパン株式会社 代表取締役社長 ミヒャエル・キルシュ氏と新型「タイカン」

 ポルシェジャパンは11月20日、ブランド初のEV(電気自動車)「タイカン」を日本初公開した。同モデルの日本での価格は未定だが、同日から期間限定でタイカンの予約プログラムを開始することを発表した。

 タイカン予約プログラムはタイカンの購入に興味のある人を対象にしたもので、特設サイトから登録画面に従って入力を行なうと、後日、希望のポルシェ正規販売店から電話またはメールで連絡があり、購入予約が進められるというもの。プログラムへの参加にはデポジットが必要となり、詳細は担当のポルシェ正規販売店から案内があるとのこと。

 4ドアスポーツサルーンのタイカンには、エントリーモデルに位置付けられる「タイカン 4S」、上級グレードとなる「タイカン ターボ」「タイカン ターボS」をラインアップし、電気モーターをフロントアクスルとリアアクスルに1基ずつ搭載する4WDを採用。

 タイカン 4Sでは最高出力320kW(435PS)、最大トルク640Nm(ローンチコントロール時)を発生し、オーバーブースト時は出力が390kW(530PS)まで引き上げられる。タイカン ターボは460kW(625PS)/850Nm(ローンチコントロール時)で、オーバーブースト時は500kW(680PS)になる。タイカン ターボSは460kW(625PS)/1050Nm(ローンチコントロール時)で、オーバーブースト時は560kW(761PS)というスペック。

タイカン ターボ

 エクステリアでは、フラットなフロントフード形状や張り出したフェンダ―、“フライライン”と呼ばれるリアに流れる独特のルーフラインなどによってひと目でポルシェと分かるデザインを採用。

 インテリアでは、ドライバーの前方に3つの丸型メーターが組み込まれた湾曲した16.8インチディスプレイを装備するほか、ポルシェ コミュニケーションマネジメント(PCM)用の10.9インチセンターディスプレイ、さらに助手席用の10.9インチフロントパッセンジャーディスプレイを備えるなど、先進的なデザインに仕上げられた。

 なお、ポルシェジャパンは全国のポルシェ正規販売店や公共施設に次世代CHAdeMOに対応した急速充電器を設置することを発表。その充電出力は国内で最もパワフルな150kWで、タイカンの車載バッテリーを30分以内に80%まで充電する能力を有するという。

「ポルシェブランドにさらなる成功をもたらし、日本での任務を果たしていきたい」と語るキルシュ氏

 また、報道陣向けに行なわれたタイカン発表会では、8月にポルシェジャパン 代表取締役社長に就任したミヒャエル・キルシュ氏が初めて公の場であいさつを実施。

 キルシュ氏は1965年にドイツで生まれ、1990年~2009年までドイツのBMW本社に在籍。その後はポルシェに入り、2012年~2016年にポルシェチャイナの最高執行責任者、2016年~2019年にポルシェコリアの社長を務めた経験を持つ人物。

 発表会で登壇したキルシュ氏は、「私がドイツ人として初めてポルシェジャパンのCEOに任命された理由の1つは、アジアにおける7年のマネージメントの経験と実績が考慮された結果だと思っています。しかし、日本はほかのアジア諸国とはビジネス慣習が大きく異なると理解しています。なので積極的に学び、積極的に皆さまと交流していきたいと思っています。今後ポルシェジャパンチーム、ディーラーパートナー、日本におけるステークホルダーの皆さまと協力し合うことで、ポルシェブランドにさらなる成功をもたらし、日本での任務を果たしていきたいと思います」とコメントした。

キルシュ氏の左隣はポルシェジャパン株式会社 マーケティング部 プロダクトマネージャーのアレキサンダー・クワース氏。クワース氏によるプレゼンテーションの模様などは別途お届けする