ニュース

独ポルシェ、スポーツEV「タイカン」ニュル タイムアタックで7分42秒を記録

2019年8月26日(現地時間)発表

ラップタイム計測を実施したスポーツEV「タイカン」プロトタイプの上で笑顔を見せるタイカン プロダクト責任者のシュテファン・ヴェックバッハ氏(左)とテストドライバーのラース・ケルン氏(右)

 独ポルシェAGは8月26日(現地時間)、9月4日にワールドプレミアを行ない、2020年の販売開始を予定するスポーツEV(電気自動車)「タイカン」プロトタイプで独ニュルブルクリンク 北コースのタイムアタックを実施。ポルシェでテストドライバーを務めるラース・ケルン氏のドライブにより、7分42秒のラップタイムを記録したと発表した。

 タイカンはポルシェ初の市販型フル電動スポーツカーで、レースマシン「919 ハイブリッド」で採用された800Vのテクノロジーを搭載。このテクノロジーによって安定的な高性能、充電時間の短縮が実現するほか、ケーブルの重量やパッケージングのスペースが削減される特徴を持つという。

テストドライバーのケルン氏がタイムアタックのドライビングを担当

 発表内でケルン氏は「タイカンはレーストラックにおいても素晴らしいパフォーマンスを発揮できることが、世界で最も過酷なサーキットで証明することができました」とアピール。ドライビングの感想については「アタック中、この電動スポーツカーがどれだけ魅力的なのかを繰り返し感じました。とくにケッセルヒェンに代表される高速コーナーでのハンドリングの安定性と“アデナウの森”のようなタイトセクションでの加速は印象的でした」としている。

 また、タイカン プロダクト責任者を務めるシュテファン・ヴェックバッハ氏は「タイカンは3つのテストでその耐久性を実証しました。最初のテストでこの電動スポーツカーはテストドライブの一環として26回にも渡る0-200km/hを行ない、次にナルドのテストコースにおける24時間連続走行で一切のトラブルなく3425kmを走破しました。そして今回のニュルブルクリンクでのラップタイムです」と解説。「たくさんの要因がとくに高速域におけるパワートレーンの素晴らしいパフォーマンスに寄与しています。シャシーとエアロダイナミクスは一瞬の無駄もなく作動します」とコメントしている。

 このほか、タイカンでは開発の初期段階からシミュレーターを使ってニュルブルクリンク 北コースのテスト走行を行ない、バーチャルなサーキットで評価とテストを実施。このテストによってラップタイムに大きく影響する電力エネルギーの温度管理プロセスをチェックしたという。

ニュルブルクリンク 北コースを走行するタイカン プロトタイプ
Onboard Lap - Porsche Taycan sets a record at the Nurburgring-Nordschleife(8分9秒)