独ポルシェ、スポーツEV「タイカン」の耐久走行テスト完了。24時間で3425km走破

イタリア ナルドテクニカルセンターでEV「タイカン」の耐久走行テストを実施

　独ポルシェAGは8月19日（現地時間）、EV（電気自動車）「タイカン」プロトタイプの耐久走行テストをイタリア ナルドテクニカルセンターの高速走行専用コースで実施したと発表した。タイカンは9月4日にワールドプレミアされ、日本国内では年内の発表に加え、2020年の販売開始を予定する。

　タイカンは同社初の市販型フル電動スポーツカーで、レースカー「919 ハイブリッド」で採用された800Vのテクノロジーを搭載する。このテクノロジーによって安定的な高性能、充電時間の短縮が実現するほか、ケーブルの重量やパッケージングのスペースが削減される特徴を持つという。

　今回のテストは気温42℃（ピーク時）、路面温度54℃の状況で実施。24時間でナルドからノルウェーのトロンハイムまでの距離にほぼ匹敵する3425kmを走破した。うだるような暑さの中、平均速度は195～215km/hに達したとのことで、「長距離走行の実力を発売前に証明した」と胸を張る。

　この結果について、タイカンモデルラインの責任者を務めるシュテファン・ヴェックバッハ氏は、「タイカンは、この過酷な耐久テストを問題なくクリアしました。ナルドでの結果によって、独自の800Vテクノロジーとその高い完成度がもたらすメリットを実証することができました」と述べている。

テストの様子

　なお、タイカンのエレクトリックパワートレーンは、短い間隔で加速を数回繰り返した後でも最高のパワーを発揮できるように設計されているとのこと。7月末に試作車を飛行場でテストした際は、0-200km/h加速を26回以上連続して実施。このときの平均加速タイムは10秒を切っており、最も速いタイムと最も遅いタイムの差は0.8秒だったという。