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ポルシェ、日本国内におけるポルシェEV専用の急速充電器開発でABBと業務提携。急速充電ネットワークを構築

2020年半ばまでに150kW以上で急速充電可能な次世代のCHAdeMOを共同展開

2019年4月12日 発表

2019年9月のワールドプレミアを予定するポルシェ初のフル電動スポーツカー「タイカン」

 ポルシェ ジャパンは4月12日、EV(電気自動車)インフラのリーディングカンパニーであるABBと日本国内におけるポルシェEV専用の急速充電器開発に関して業務提携したと発表した。

 この業務提携により、ポルシェ ジャパンはABB製の急速充電器を全国の正規販売店や公共施設に設置して、EV用の急速充電ネットワークを構築する。さらにポルシェとABBは、2020年半ばまでに150kWを超えた急速充電が可能な次世代のCHAdeMOの展開に向けて協力して取り組み、最初の設置を2020年半ばに予定。ポルシェ初のフル電動スポーツカーとして2019年9月のワールドプレミアを予定する「タイカン」の充電に使用する。

 ポルシェ ジャパンではタイカンの日本導入を2020年に予定。タイカンは2019年3月時点で全世界の2万人以上が購入希望者リストに登録しており、2020年には派生モデルの「クロスツーリスモ」も続けて導入されるとのこと。

 このほかポルシェは、ABBが2018年からタイトルスポンサーを務めているEVフォーミュラによるレースシリーズ「フォーミュラE」に、2019年12月に始まるシーズン6から2台のマシンでワークス参戦を開始する予定となっている。

ABBのEV用急速充電器「Terra HP」
タイカンは発売に向け、スカンジナビア半島の寒冷地などでテストを続けている
ポルシェは2019年12月から「フォーミュラE」にワークス参戦

 この発表内で、ポルシェ ジャパン 代表取締役社長の七五三木敏幸氏は「ABBとのパートナーシップにより、世界で最高レベルの急速充電器およびネットワークをお客さまへご提供できることを大変嬉しく思います。ポルシェでは、2025年までに販売台数の半分を電気駆動モデル、または部分的に電気駆動のプラグインハイブリッドモデルとするプロジェクトがあり、オーナーさまにとって重要な急速充電器のインフラが整備されることは、ポルシェ電動化プロジェクトの大きな前進と確信します」とコメント。

 また、ABB 代表取締役社長のアクセル・クーア氏は「スポーツカーブランドとしてマーケットをリードしているポルシェ初の電気自動車のインフラに対し、ABBの技術を提供できることは喜ばしいことです。ABBはEVインフラの世界的リーダーです。私たちは、よりクリーンで、より効率的かつ費用対効果の高いソリューションの開発を可能にする、柔軟で高品質な充電システムの構築を開拓してきました。当社は、ポルシェ ジャパンのEVインフラ拡充に携われることを嬉しく思います。また、これを機にタイカンをはじめとした電気自動車の普及が日本国内で高まることを期待します」と語っている。