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ポルシェ、EVスポーツカー「タイカン」の日本での納車スタート

Porsche NOW Tokyoで3名のオーナーを迎えた納車セレモニー開催

2021年2月28日 開催

ポルシェ初のEVスポーツカー「タイカン」の納車セレモニーがPorsche NOW Tokyoで開催された

タイカンの納車が日本でもスタート

 ポルシェジャパンは2月28日、日本初のポップアップストア「Porsche NOW Tokyo(ポルシェ ナウ トウキョウ)」においてEVスポーツカー「タイカン」の納車セレモニーを開催した。

「Porsche NOW」は期間限定のフレキシブルなリテールコンセプト店で、人通りの多い街の中心部やショッピングモール向けに構想され、これまでポルシェに接点のなかったユーザーへ幅広くブランドを訴求する拠点。日本ではオリンピックの開催に向けて再開発が進められている東京 有明が選ばれ、2021年8月31日までの期間限定でオープンしている。

 そしてタイカンは、日本では2019年11月にお披露目された同社初のEV。2020年6月に「タイカン4S」「タイカンターボ」「タイカンターボS」の日本での販売価格が発表され、さらに2021年1月にシリーズ4番目のバリエーションとなる後輪駆動モデルを新たにラインアップに追加。

 いずれのモデルも、フロントから見た場合の盛り上がったフェンダーとロー&ワイドな外観、後方に傾斜するスポーティなルーフライン、洗練されたキャビンなど、ポルシェ特有のデザインが与えられているのが特徴だ。

Porsche NOW Tokyoにはタイカンが展示される。価格は後輪駆動のタイカンが1171万円、タイカン4Sが1448万1000円、タイカンターボが2023万1000円、タイカンターボSが2454万1000円
ポルシェジャパンの充電ネットワークでは、国内最速最大150kW級出力のCHAdeMO規格となる急速充電器「ポルシェ ターボチャージャー」と、自宅での利用を目的とした8kW出力の普通充電器「ポルシェ モバイル チャージャー」といった、2モデルの充電器を用意。ポルシェ ターボチャージャーはABBと共同で開発したもので、国内でもっともパワフルな150kWの出力により、タイカンの車載バッテリーを24分で80%(走行距離300km分)まで充電することが可能。充電するにはスマートフォンに専用アプリをインストールする必要があり、アプリではポルシェ正規販売店の充電器などをすばやく検索できる

たくさんの注目を浴びながら楽しくお乗りいただきたい

 そんなタイカンが日本でも納車をスタートするということで、今回そのセレモニーがPorsche NOW Tokyoで行なわれ、3名のタイカンオーナーをはじめ、ポルシェジャパン 代表取締役社長のミヒャエル・キルシュ氏、Porsche NOW Tokyoを運営するEBIマーケティングの代表取締役 荒川由紀氏らが出席して祝辞を述べた。

株式会社イー・ビー・アイ・マーケティング 代表取締役 荒川由紀氏

 はじめに登壇したEBIマーケティングの荒川氏は、「私どもEBIマーケティングは1998年より東京でポルシェの販売をスタートし、今年で23年目を迎えております。設立当時のショールームには911とボクスターの2車種しか並んでおりませんでしたが、そこからカイエン、ケイマン、パナメーラ、マカンと新しい車種を迎えてまいりまして、このたびついにポルシェ初のEVスポーツカーであるタイカンを納車する日を迎えることができました」。

「ここPorsche NOW Tokyoですが、東京2020オリンピック・パラリンピックの競技会場に囲まれています。私がこの土地にPorsche NOW Tokyoを期間限定でオープンさせていただくということを、ポルシェジャパンさまを通じてポルシェ・ドイツ本社と交渉させていただきました。交渉を始めた段階ではタイカンは『ミッションE』というコードネームで呼ばれており、どのようなクルマになるのかわれわれにとってもまだ未知の存在でした。しかしながら、EBIグループとしては新しいEVスポーツカーを信じ、またポルシェの新しい時代をセンセーショナルにスタートさせようという思いでオリンピックイヤーとなるその土地で未知なるクルマのデリバリーを開始するために、使命感を持ってPorsche NOW Tokyoのプロジェクトをスタートさせました。突然、世界をウイルスが襲い、本来描いていた環境とは少々違ってしまいましたが、本日ついにそのタイカンの納車を迎えることができたのを心から嬉しく思っています」。

「本日、ご納車を迎えられる皆さまも私どもと同様、現車を見ず、ご試乗をされず、ポルシェの技術を信じてタイカンをご購入くださった皆さまでございます。タイカンは私どもの期待を超えて素晴らしいクルマとして市場に登場しました。姿がカッコいいだけでなく、ハンドルを握ってドライブしていただければ誰もが魅了される、まさに真のEVスポーツカーです。私どものデモカーを除きましてまだ都内では走っておりませんので、今日の素晴らしいドライブ日和にご納車できましたので、ぜひたくさんの注目を浴びながら楽しくお乗りいただければと思います」とあいさつ。

ポルシェジャパン株式会社 代表取締役社長のミヒャエル・キルシュ氏

 また、キルシュ社長はタイカンのオーナー3名に御礼を述べるとともに、「タイカンをお客さまにお届けできることを大変嬉しく思います。全く新しいコンセプトのクルマですから、お客さまが未知なる部分を含めてどういった期待値を持っていらっしゃるか重々承知しています。皆さまも今後スマートフォンを使ってタイカンのステータスを確認できます。例えば充電がどれくらいされているのか、何km走行したか、何km走行できるかといった情報をスマートフォンでチェックできるようになります。ポルシェを信じているというお話が荒川さんからもありましたが、皆さんも今までどおりポルシェに絶大なる信頼を置いてくださっていると感じています。期待値をはるかに超えるクルマだということをご体感いただけると思います」とコメント。

 加えて、キルシュ社長もタイカンに乗っており、当初は今日どのくらいの距離を走るのか、今日のスケジュールはどうなんだろうと気になったとしつつ、「実は今ではそのようなことは考えなくなりました。皆さんもきっと“これは楽だな”と実感していただく日が近いうちに来ると思っています。EBIマーケティングさまの助けもあり、ここ有明をはじめ都内でも充電できるようになっています。皆さんは今日の納車セレモニーをもってタイカンのアンバサダーになっていただくことになりますが、アンバサダーだけではありません。イノベーターであり未来をドライブする方々なのです」と述べあいさつを締めくくった。

EBIマーケティングの荒川氏、キルシュ社長のあいさつの後はオーナー3名も交えてトークショーを展開。各オーナーがなぜタイカンを選んだのかなど紹介された
スタイリングが美しく、日常的に使えるということでこれまでパナメーラに乗り続けてきたオーナー。環境問題への意識を高く持ち、ハイブリッドやPHEV(プラグインハイブリッド)に乗り継いできたがタイカンがデビューするということでパナメーラとさよなら。温暖化問題を真剣に考えた結果の選択とのこと
2015年にミッションEがフランクフルトショーで発表されたことを契機にタイカンをチョイス。最新のポルシェが最良のポルシェであることをこれから体感できることを楽しみにしているという
タイカンの予約がいつできるのか聞いたのが2018年のこと。それまでマカンSに乗っていたが本能的にタイカンを選び、どうせなら東京で1番に納車されたいということで即予約。しかし納車セレモニーの前日にマカンSで最後のドライブを楽しんでいたところ、偶然にもキルシュ社長が乗るタイカンを見てショックだったとのエピソードが語られた