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ヤマハ、電動モーター採用の操船システム「HARMO(ハルモ)」 欧州で先行受注開始

2021年9月15日 発表

推進機ユニットと操船システムを構築するリギング類

 ヤマハ発動機は、電動モーターを動力として採用した新しい操船システム「HARMO(ハルモ)」を、イタリア・ジェノバで開催されるジェノバ国際ボートショー(9月16日~21日)に出展。欧州で先行受注を開始して、2022年春に欧州で販売する。

 HARMOは電動モーターを動力とする推進器ユニットと、動作を制御するリモートコントロールボックス、直感的な操作を可能とするジョイスティックなどで構成された「次世代操船システムプラットフォーム」で、電動ならではの静粛性を特徴とするスマートパッケージボートの提供を目指して開発された。

ジェノバ国際ボートショーで参考出品されるHARMO搭載艇のイメージ

 主要諸元は、出力3.7kW(9.9馬力相当)、静止スラスト102kgf、搭載形式は単機掛けまたは2機掛け、舵角は最大140度。電圧は48vdcで、モーターユニット重量は55kgと公表されている。

 これまでに、環境意識の高まっている欧州を中心とした市場を想定し、2016年にオランダ・アムステルダム、2020年1月にドイツ・デュッセルドルフなどでも参考出展して多くの注目を集めたといい、2020年8月から北海道小樽市の小樽運河クルーズで実証運航をすすめている。

ユニークなリムドライブ機構
ジョイスティックによる快適な操船も可能

 同社では、電動二輪車、電動アシスト自転車、電動車いす、ドローン、電動のゴルフカーや小型低速車両(ランドカー)などを含めた多様な製品群での電動化などを通じて、モビリティの可能性を広げ、よりよい生活と社会の実現を目指していくとしている。

次世代電動操船システム HARMO |ヤマハ発動機