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オートバックス、EV市場への参入を決定 全国の店舗をEVの販売・整備の拠点にすることも検討

2021年10月28日 発表

オートバックスセブン代表取締役 社長執行役員 小林喜夫巳氏(左)、HW ELECTRO最高経営責任者 蕭偉城氏(右)

新規サービスの共同開発なども視野に展開

 オートバックスセブンは10月28日、小型EV商用車ELEMO(エレモ)の販売およびELEMO軽の開発を行なうHW ELECTROへ出資し、EV市場へ参入すると発表した。両社は将来的に、オートバックス店舗でのエレモの販売・メンテナンス、新規サービスの共同開発の分野で連携・協業していくことについても検討を開始した。

 オートバックスセブンは「5か年ローリングプラン」において、「社会、クルマ、人の暮らしに寄り添い、お客さまにより良質で豊かなサービスを提供する」ことを使命に掲げてさまざまな施策を推進しているが、今回EV普及の推進による環境負荷の低減を目的に、小型EV商用車エレモの販売およびエレモ軽の開発を行なっているHW ELECTROへの出資を決定。

小型EV商用車エレモ

 また、2050年のカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向け、活性化しているEV市場へ早期に参入し、EVの販売やメンテナンスのノウハウを得ることよってEV市場における競争力を高めていくことも検討しているといい、今後はオートバックス店舗をEVの販売やメンテナンス拠点とすることで、新規顧客の獲得や関連商品・サービスの付帯販売による収益機会の創出も期待できるという。

 一方のHW ELECTROは、日本市場へ本格参入するうえで、全国に拠点を持つ自動車の販売やメンテナンスのノウハウを有する企業との連携を模索していたところで、オートバックスセブンと連携・協業することにより、事業拡大を図っていくという。

「エレモ(ELEMO)」とは

 エレモは、HW ELECTROが製造、販売する次世代の多用途小型商用EV車。インターネットを介した運用管理やスマートフォンアプリとの連携機能などのIT技術の導入や、シャシー部品のモジュール化を徹底したことで、製造工程の効率化と高い耐久性を実現。オーストリア「マグナ・シュタイア」のエンジニアが設計したサスペンションシステムを実装する。

 多機能荷台オプション、優れた性能、都会型ラインアップで、さまざまな企業の多様なニーズに対応するとしている。あくまで商用に特化し、超小型モビリティなどの電気自動車とは異なるスタンスとしている。

イベントカー、キッチンカーなどさまざまな作業ステージで電源の準備が不要。災害時の緊急電源としても活躍できる
コネクテッドサービスの導入で「センターオフィスでの運行管理(運送ルートの最適化、効率化等)」や「荷室の温度管理」を可能にするシステムを開発中という
ユーザーの業態にあわせた荷室(フラットベッド、ピックアップ、ボックス)のカスタマイズも可能