ニュース

佐藤琢磨選手、2022年NTTインディカー・シリーズに「デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR」からフル参戦

2021年12月9日 発表

 米国インディカーシリーズに参戦する佐藤琢磨選手は12月9日、「デイル・コイン・レーシング・ウィズ・リック・ウェア・レーシング」と契約を交わし、ホンダ・エンジンを搭載するNo.51で、2022年「NTTインディカー・シリーズ」に参戦することが正式決定したことを発表した。

 佐藤選手は、2010年よりインディカー・シリーズへ参戦開始。過去12年間の中で、インディ500においては2017年にアンドレッティ・オートスポーツで優勝、2020年にレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングで優勝と、インディ500で通算2勝を挙げている。2021年まで、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングで4シーズンを過ごしてきたが、2022年はチームを移籍してシーズンを戦うことになる。

 佐藤選手は「デイルとリックを始めとするデイル・コイン・レーシングの皆さんとともにレースを戦えることが決まり、言葉では言い表せないほどの喜びを感じています。デイル・コイン・レーシングはチームにとって不可欠な存在であるホンダとも深く結ばれており、どのタイプのサーキットでも彼らがコンペティティブであることは、過去何年もの結果によって証明されています。とりわけ、ここ数年のインディ500でチームが示したスピードはとても印象的です。新しい環境でレースを戦うことをとても楽しみにしていますし、いまはシーズンが始まるのが待ちきれない思いです」とのコメントを発表した。

 同日オンラインで会見した佐藤選手は、デイル・コイン・レーシングの印象に、「デイル本人からも、とにかくインディ500を勝ちたいんだという一本です。デイルのところで走ったドライバーも1周だけのスピードを見れば、ポールポジションも上まわるスピードでしたので、非常に魅力的です。決勝の結果を見ても力強い走りをしていたので、チームとしてもインディ500をものすごく意識しています。デイル本人からも“インディ500を勝ったドライバーが自分のクルマに乗ったことはない、だからスピードを証明したいんだ”という気持ちを熱く語っていただきました」と話した。

 また、佐藤選手は「スポット参戦を含めてインディ500での常勝チームからの話も続いておりました。その中でですね、デイル・コイン・レーシングで通年で、チャンピオンシップを一緒に戦っていこうと、その中でインディ500を本当に勝てるチームに育てるというのはおこがましいですが、自分自身の経験がそこで役立つのであれば100%の力を出して、デイル・コインさんとインディ500優勝をともに目指したい」との意気込みを話した。

 なお、デイル・コイン・レーシングチームの共同オーナーであるデイル・コイン氏は「NTTインディカー・シリーズを戦ったすべてのドライバーのなかでも、琢磨はベストの1人に数え上げられるべき存在です。かの有名なインディ500を2度制した素晴らしいドライバーを、私たちの素晴らしいマシーンに迎え入れて来年のインディ500に挑むことが、いまは楽しみで仕方ありません。才能豊富な琢磨が2022年は私たちの一員になることを、チームの全員が歓迎しています」とコメント。

 同じくチームの共同オーナーであるリック・ウェア氏は「2022年シーズン、琢磨をデイル・コイン・レーシング・ウィズRWRファミリーの一員に迎え入れられることに深い喜びを感じています。琢磨はアメリカに限らず、世界中のモータースポーツで多くの経験を積んできました。彼の経験、そしてマシーンに関する膨大な知識によって、私たちのプログラムをさらに進化させるとともに、大きな成功を収められることを期待しています。きっと、彼の経歴には、インディアナポリス500での3勝目が付け加えられることでしょう」とコメントしている。