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豊田自動織機、小型&大電流のハイブリッド車用「DC-DCコンバータ」を開発 新型「ノア/ヴォクシーハイブリッド」に搭載

2022年1月14日 発表

豊田自動織機が開発したハイブリッド車用新型DC-DCコンバータ

従来品より出力電流を1.5倍に引き上げつつ34%の小型化を実現

 豊田自動織機は1月14日、新型ハイブリッド車向けの「DC-DCコンバータ」を開発し、トヨタ自動車の新型「ノア」「ヴォクシー」のハイブリッドモデルに採用されたと発表した。

 DC-DCコンバータは、直流電圧を機器に応じた適切な電圧に変換する電源装置で、ハイブリッド車など電動車用の高電圧バッテリ(200V~400V)から、12Vの低電圧に変換して、補機バッテリや制御ECU、ナビゲーションシステム、ライトなどに電力を供給している。

 近年は自動車の電子化と電動化の進展にともない、車内で使用される電力が増加していることに加え、先進運転支援システムの普及により、センサーやカメラなど情報通信のための電装品も増加傾向にある。こうした自動車の消費電力の増加に対応するため、DC-DCコンバータの大電流化による出力電力の増加が求められていた。

 そこで豊田自動織機が今回開発したDC-DCコンバータは、パワーエレクトロニクス分野における当社のコア技術である厚銅基板技術と、大電流化にともない増加するノイズを回路や構造設計の最適化によって抑える低ノイズ技術を発展させることで、大電流化と小型化の両立を実現。従来品と比較して出力電流を100Aから150Aへと1.5倍に引き上げるとともに、34%の小型化を実現している。また、車両起動時に発生する過電流からハイブリッドシステムの回路を保護するためのプリチャージ機能をDC-DCコンバータ内に搭載しているという。

ノア:S-Z(ハイブリッド・2WD・7人乗り)ホワイトパールクリスタルシャイン<オプション装着車>
ヴォクシー:S-Z(ハイブリッド・2WD・7人乗り)マッシブグレー