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ホンダと鈴廣、EVと建物間で効率的に電気を融通できるエネルギーマネジメントの共同実証
2022年2月25日 13:32
- 2022年2月24日発表
EVを蓄電池として活用することでCO2削減を目指す取り組み
本田技研研究所と鈴廣蒲鉾本店(以下、鈴廣)は2月24日、EVと建物間で効率的に電力を融通するエネルギーマネジメントの実証実験を2022年2月に共同で開始したと発表した。実証期間は2022年2月~2023年2月を予定している。
今回の実証実験は、2050年までのCO2排出量実質ゼロを目指す神奈川県小田原市の政策に両社が呼応したもので、循環型ビジネスへの取り組みとしてエネルギーの地産地消を目指す鈴廣と、再生可能エネルギー活用拡大に向けてエネルギーマネジメントシステムの実用化を目指すホンダの方向性が一致したことから実現。
実証実験は小田原市にある鈴廣本社を中心とし、主に小田原市内でEVを走行させることで実施され、ホンダが新たに開発した「エネルギーマネジメントシステム」、EV利用時の消費エネルギーを最適化する「運行管理システム」「バッテリシェアリングマネジメントシステム」の3つのシステムとEVを用意し、鈴廣がそれらを日常業務で使用するという。
具体的には、EVを取引先訪問などの移動時に使用するとともに、移動に使わない時には蓄電池としても活用し、必要に応じてEVから鈴廣本社社屋に電力供給を実施。業務用EVを社屋のエネルギーマネジメント用の蓄電池としても活用しつつ、社屋用蓄電池への新規投資を抑制する効果も期待できる。
これにより、鈴廣とホンダは「社屋全体の効率的な電力利用」「EVによる効率的な移動業務」の2つを最適なバランスで両立させ、CO2の排出量削減とピークカットによる電気代の低減を目指すという。また、ホンダはこの実証実験を通じて、ユーザーにとっての経済的メリットの検証と、将来に向けたエネルギーマネジメントシステムのビジネスモデルの検討も行なうとしている。
エネルギーマネジメントシステムとは
電気料金の安い時間帯にEVを充電し、電気料金の高い時間帯にはEVから社屋に電力を供給供給することでピークカットを実施。システムはホンダが2012年から埼玉県にある実証ハウスで研究を続けている「Hondaスマートホームシステム」で培った技術を活用していて、システムに搭載されたAIが社屋に設置された既存の太陽光発電などのデータも学習した上で、電力需給の予測を行なっていく。
運行管理システムとは
鈴廣の従業員が、外出するにあたり入力したEV利用予定を基に、車両のデータを活用して、最も消費電力が少なく、短時間で効率的にに移動できるルートを計算しながら、ドライバーに提案するもの。