いすゞ、日野、トヨタ、次世代FCEV路線バスについて検討開始 いすゞと日野がバッテリEV路線バスを2024年度生産開始

写真はトヨタのFCEVバス「SORA」

　いすゞ自動車、日野自動車、トヨタ自動車の3社は2月28日、いすゞと日野が2024年度に生産開始するBEV（バッテリ電気自動車）フルフラット路線バスをベースに、次世代のFCEV（燃料電池車）路線バスの企画・開発に向けた検討を開始することに合意したことを明らかにした。

　いすゞと日野が手掛けるBEVフルフラット路線バスは、両社の合弁会社ジェイ・バスにて2024年度より生産開始。いすゞが開発を担当し、パワートレーンのBEV化による走行時のCO2排出ゼロにより、脱炭素社会実現に貢献。またBEV化によるレイアウトの自由度を活かすことで、従来のノンステップバスと比較し、フルフラットエリアの大幅な拡大を実現。これにより、車内移動の安全性を改善し、乗客の車内事故ゼロを目指すとしている。

　今回、いすゞ、日野、トヨタの3社は、この2024年度に生産開始するBEVフルフラット路線バスをベースに、次世代のFCEV路線バスの企画・開発に向けた検討を開始することに合意した。

　次世代FCEV路線バスは、2024年度投入予定のBEVフルフラット路線バスのプラットフォームと、トヨタのFCEV「ミライ」やFCEVバス「SORA」で培ってきたFCシステムを組み合わせる。BEVとFCEVの部品の共通化によるコストの大幅低減を図るとともに、新世代のFCスタックを採用し、これまでのトヨタ・日野のFCEVバス開発のノウハウも活用することで、より長寿命で付加価値の高い電動車の提供を目指すとしている。

写真はトヨタのFCEVバス「SORA」

　3社は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、バスの電動化の取り組みを強化。商用CASE普及による社会課題解決に取り組むCommercial Japan Partnership Technologiesとも連携して、ラインアップ拡充により顧客の選択肢を広げるとともに、車両コストを低減し、実用的かつ持続的な電動車の普及に取り組んでいくとしている。