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ホンダとルネサス、ADASで協業拡大 次世代「Honda SENSING 360」のメインSoCに「R-Car S4」採用

2022年3月3日 発表

 ルネサス エレクトロニクスは3月3日、本田技研工業とADAS(先進運転支援システム)分野において協業拡大したと発表した。今回、ホンダが次世代「Honda SENSING 360」に向けて、ADASの中核となるECU(電子制御ユニット)のメインSoCに「R-Car S4」を採用。ルネサスとホンダは、これを通じ安全技術の向上に向けてADAS分野で協業を拡大していくとしている。

 ルネサスの車載用SoC(System on Chip)「R-Car」や車載用マイコン「RH850」は、すでに「Honda SENSING Elite」に採用され、2021年3月に発売した「レジェンド」に搭載されている。

 Honda SENSING Eliteは、自動運転レベル3:条件付自動運転車(限定領域)に適合する先進技術で、この技術の研究開発で培われた知見やノウハウを生かして開発する全方位安全運転支援システム「Honda SENSING 360」にも、R-CarとRH850は採用、2022年に中国で発売される4輪車を第1弾として、幅広い車種へ展開される予定。

 そして、今回、ホンダが次世代「Honda SENSING 360」に向けて、ADASの中核となるECUのメインSoCに「R-Car S4」を採用することを決定した。

 ルネサスの執行役員兼オートモーティブソリューション事業本部長の片岡健氏は「ルネサスは、ホンダの先進的な安全技術の革新に貢献できることを誇りに思います。ルネサスは、ホンダの安全性と信頼性を最も重視した設計理念を共有し、あらゆる量産車に早期に高度な運転支援システムが搭載されるよう、今後も協業を拡大してまいります」とコメント。

 ホンダの四輪事業本部 四輪ものづくりセンター 執行職兼電子制御開発統括部長 玉川裕氏は「ホンダは交通死亡事故死者ゼロ社会の実現を目指して、安全技術の研究・開発を世界に先駆けて取り組んでいます。ルネサスの車載用に最適化された半導体は、極めて信頼性が高く、ソフトウェアやサポート体制も充実しており、消費電力にも優位性があると考えています。今回の協業拡大をさらなるHonda SENSINGの開発加速や普及拡大につなげていきます」とコメントしている。

ホンダが2022年に中国で発売する4輪車から開始する「Honda SENSING 360」