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ホンダ、全方位安全運転支援システム「ホンダセンシング360」 2022年に中国から導入開始
2021年10月13日 21:45
- 2021年10月13日 発表
本田技研工業は10月13日、全方位安全運転支援システム「Honda SENSING 360(ホンダセンシング360)」を発表した。新型運転支援システムとなるホンダセンシング360は、従来のシステムより進化し、センシングの範囲を車両の前後に加え全方位に広げている。具体的には現行のホンダセンシングの単眼カメラに加え、フロントと各コーナーに計5台のミリ波レーダーを新たに装備することで、360度センシングを実現している。導入は2022年の中国市場から始まり、グローバルに広げていく。
今回のホンダセンシング360には、ホンダ「レジェンド」に世界で初めて量産車に搭載されたレベル3自動運転技術「ホンダセンシング エリート」の研究開発で培われた知見やノウハウが活かされているという。ホンダセンシング360の技術は、人が主体となって運転するレベル2自動運転となり、運転支援システムとして位置づけられる。
主な機能としては、「衝突軽減ブレーキの進化」「前方交差車両警報」「車線変更時衝突抑制機能」「車線変更支援機能」「カーブ車速調整機能」を挙げている。
衝突軽減ブレーキの進化
一般道の交差点などで、右左折をする際に車両や歩行者を検知し、接触の危険性がある場合は、衝突軽減ブレーキ(CMBS:Collision Mitigation Braking System)が作動する。従来のHonda SENSINGのCMBSをさらに進化させ、検知範囲を前方から全方位に広げることで、交差点の出合い頭における衝突回避・被害軽減を支援する。
前方交差車両警報
一般道の交差点などで低速走行をしているとき、または停車状態から発進をする際に、左右前方から接近する交差車両の情報をドライバーへ通知する。自車と交差車両が接触する危険性がある場合は、システムがドライバーへ音とメーター表示で危険を警告し、衝突回避の運転操作を促す。
車線変更時衝突抑制機能
車線変更をする際、後方から接近する隣車線の車両との衝突回避を支援する。ミラーの死角から近づく後側方車両との接触の危険性がある場合、システムがドライバーへ音とメーター表示で危険を警告し、衝突回避のためのハンドル操作を支援する。
車線変更支援機能
高速道路や自動車専用道で、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC:Adaptive Cruise Control)と車線維持支援システム(LKAS:Lane Keeping Assist System)が作動中に一定の条件を満たした状態でドライバーがウインカー操作をすると、システムが車線変更に伴うハンドル操作を支援する。