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HKS、GT-Rのエンジンを排気量アップする「RB26 2.8Lキット STEP2」に軽量&高剛性な鍛造BCDピストン仕様を追加

2022年4月15日 発売

97万9000円

HKSから日産自動車「スカイラインGT-R」(R32/33/34)用排気量アップキットに鍛造BCDピストンを採用したグレードアップ仕様が追加された

より高負荷に耐えられる排気量アップキットが登場

 エッチ・ケー・エスは、日産自動車「スカイラインGT-R」(RB26DETTエンジン搭載車)向けの排気量アップ製品「RB26 2.8Lキット STEP2」に、「RB26 2.8Lキット STEP2 BCD」を追加設定して4月15日に発売する。適合車種は、スカイラインGT-R「BNR32」「BCNR33」「BNR34」で、価格は97万9000円。

 なお、鍛造BCDピストンを使用しない従来製品「RB26 2.8Lキット STEP2」も、引き続き併売される。

キット内容

 今回追加設定された「RB26 2.8Lキット STEP2 BCD」は、実績のある「RB26 2.8Lキット STEP2」をベースに、高い剛性と軽量化を両立するブリッジ構造の鍛造BCD(Bridge Concept Design)ピストンと組み合わせてアップグレードした製品。

 新たに採用された鍛造BCDピストンは、高温に強いA2618材とブリッジ構造を採用することにより、薄肉化と構造的な剛性アップを実現。また、ピストンスカートの長さを短縮したほか、ピストンピンを短くすることでピストン重量334gを達成。剛性アップだけでなく軽量化も両立した。さらに、フッ素樹脂とモリブデンの2層式コーティングを施しフリクションも低減させている。

ブリッジ構造を採用した高剛性軽量ピストン。外側の層には高負荷重時の摺動に効果的なモリブデンコートが施され、内側の層には高回転時の摺動に効果的なフッ素樹脂コートが施されている
ピストンピンを短縮して軽量化
スラスト荷重が強い部分のオイル穴数を減らしオイル潤滑を強化
スカート部の肉抜き加工で軽量化と剛性の最適化

 ストローク量77.7mmのクランクシャフトは、専用鍛造素材を使用。また、フルカウンターとすることで、回転バランスがよくなり高回転化を可能としている。さらに、ピンジャーナル部や中心部の肉抜きを施したことで軽量化され、レスポンスも向上。コンロッドも専用鍛造素材を使用し、強大な爆発荷重に耐えられるようにH断面を採用しつつ、金属疲労強度の向上を図るため表面にはWPC処理が施されている。

クランクシャフトは専用鍛造材質に熱処理を施すことで強度アップが図られている
専用鍛造素材を用いたH断面コンロッド

諸元比較

HKS 2.8L KIT純正
ボア87.0mm86.0mm
ストローク77.7mm73.7mm
圧縮比(t=1.2)8.7
許容回転数9,000rpm7,600rpm
排気量2,771cc2,568cc