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ユピテル、静岡研究所2号棟発表会 「霧島レイ」で新ユニット「羽衣6」を結成し声優も登場
2022年4月22日 12:14
- 2022年4月21日 公開
映像技術、マイクロ波、無線通信技術の専門メーカーであるユピテルは4月21日に研究開発、実証実験、コンテンツ発信を行なう拠点として「静岡研究所2号棟」を竣工。同日にメディア発表会を行なった。
発表会は研究所2号棟内に設けられたXRスタジオで開催された。超大型のLEDビジョンを使用してのオープニング映像が流れたあと、ユピテル 代表取締役会長兼CEOの安楽憲彦氏がステージに登壇した。
静岡研究所2号棟の開設の前に安楽氏は「多くのことが困難なこの時期、研究所2号棟の建設スケジュールも遅れていました。そして新たに加入したインドからの優秀な8人のAI関連の技術者も約1年半、テレワークをしてもらっていました。先日、ようやく日本へ入国できましたが、まだ待機期間となっているのでこの場に来ることはできませんでした。彼らは優秀で日本語も約1年半のテレワークの間にずいぶん覚えてくれました。彼らは静岡の街で暮らしていくのでやはり日本語が話せることは大切です。そのためユピテルの社員も英語ではなく日本語で彼らとコミュニケーションを取るようにしています。また、今回に限らずいい人材がいたら海外からでもどんどん来ていただきたいと思っています」とインドから招いた新戦力であるAI技術者について触れた。
続いて「無線のユピテルとしましては静岡県では初となる5G SA(スタンドアローン方式)の基地局を研究所2号棟に設置しました。LTEまでは商品として使いこなしておりますが、これからは5G、6Gと世の中は進んでいきますので、それに先がけて、ちょっと投資にはなりましたけども5Gの研究も進め、いずれ商品化する予定です。その際はAIと結びつけてのものになると考えています」と静岡研究所2号棟に5Gの設備を設け、この分野の研究も進めていくことを語った。
つぎに「私どもは“霧島レイ”というキャラクターをもっておりまして、昨年の10月26日で10周年を迎えました。今後このキャラクターはもっと発展的というか、メタバースの入口であるARに展開できるはずだと考えています。現在は小さい規模でAR技術を体感できることやっていますが、もっと広いところでAR技術を有効に使っていきます。そのプランには研究所2号棟に設けたXRスタジオを使用する新しいエンタテインメントとして“羽衣6(はごろもシックス)というキャラクターコンテンツを実施します。今日はこのコンテンツに参加していただく3名の声優さんを紹介します。羽衣6なのに3名というと6とはなにかと思うでしょうが今日はまだ聞かないでください(笑)。ご紹介する声優さんたちについて私どもとしては歌って踊れる方であり、魅力的な方であることを求めて選ばせていただきました」とキャラクターコンテンツ事業でも新たな展開があることを明かした。
また、羽衣6を生かし、ユピテルのグループ6社の力を結集することでメタバース事業を進めることも語られた。安楽氏は「ユピテルらしいメタバースをやろう」と話し合っています。まあやってみないことにはわからないことではありますが、今日、4月21日から新しい事業としてスタートしました」とのことだった。
話はARに関してのものになった。安楽氏は「ARはいろいろ活用できる技術です。例えば工場内に新たに設備を入れるときにレイアウトの検討などです。こうしたARを生かすビジネスは広がっていくのではないかと思っていますのでこの分野の研究は積極的に行なっていきます。私どもは“ローカルからグローバルへ”という題目を掲げていますので、それを実現させていくのが今後の大きな課題となると思っています。ただ、この目標達成に多くの時間を掛けるのではなく、羽衣6を使いながら素早く新しい事業に取り組んでいきたいというふうに思っております」と語った。
ユピテルオリジナルアニメキャラクター「霧島レイ」で新ユニット「羽衣6」結成、担当声優さんの登場
安楽氏に続いてステージに登場したのはユピテルのオリジナルキャラクターに声をあてる女性声優陣。昨年、生誕10周年を迎えた霧島レイは飯田ヒカルさんが担当。なお、霧島レイの声優は沢城みゆきさんが担当していたが今回より飯田さんに代わることになった。前出の富士サクラは高柳知葉さん、そして3人目の新キャラクターの葵茶々は汐入あすかさんが担当する。
各声優さんからは演じるキャラクターの印象が語られたのでその点を紹介しよう。まずは霧島レイ役の飯田ヒカルさんから。飯田ヒカルさんは「霧島レイちゃんの台詞を読んだときに、自分のなかの理想の女の子みたいなものを感じました。やさしいだけでなく小悪魔的な面もあるのが素敵なんです。例えばクルマでドライブに行ったときにこういう女の子が助手席に座っていてくれるといいなぁと思うのです。これからの収録を通してレイちゃんから理想的な女の子の振る舞いを勉強していきたいです」と語った。
霧島レイ役はこれまで実力派のベテラン人気声優の沢城みゆきさんが演じていただけにプレッシャーもあると思うが、発言からは気負いは感じらない。むしろ自然体であることが頼もしい。これまでの霧島レイ好きの方にも受け入れてもらえる新しい霧島レイを見せてくれることを期待したい。
つぎは富士サクラ役の高柳知葉さん。高柳知葉さんは「初めてキャラクターデザインを見たときはその容姿から“お姉さんキャラなのかな”と感じたのですが、実際は語尾が“だぜ”とか“〇〇だな”とか男の子っぽい話し方をする子でした。ビジュアルとはギャップがありますがそこがすごく魅力的です。そういった彼女の個性が今後の収録、作品を通して皆さんに伝わっていったらいいなと思っています。また、彼女は自信に満ちた行動や発言をするのですが、私にはない部分なのでそこは憧れますね」と語った。
見た目と発言や行動のギャップがある印象的なキャラクターに戸惑いながら楽しんで演じているということだ。
葵茶々役の汐入あすかさんからは「私が演じる茶々さんはレイちゃんとサクラさんよりお姉さん的なポジションです。演じる前には“母性を大事にしてほしい”ということ言われました。ただ、相手のことを気にかけすぎないで下さいというディレクションもいただきましたが、この解釈は難しくどう演じたらいいのだろうと悩みました。そこでやさしいだけでなく、相手を温かく見守れる“余裕のあるお姉さん”という意識で表現しています。この性格は自分とは逆です。私は仕事を含めて妹的なポジションになることが多かったので、茶々さんを演じることは新鮮でとても勉強になります」と自分とは違う性格のキャラを演じることを楽しんでいることが語られた。