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ユピテル、“シズコンバレー”に静岡研究所2号棟を建設 XRスタジオ、5G基地局なども備え新規事業をスタート

2022年4月21日 発表

ユピテル静岡研究所2号棟を4月21日に竣工

 ユピテルは、静岡県静岡市葵区にユピテル静岡研究所2号棟を建設し、4月21日に竣工したと発表した。

 ユピテル静岡研究所2号棟は、IT・IoT・ICT・AI・VR・ARなどの研究開発や実証実験、コンテンツ発信までを一挙に行なう新しい拠点。同社は2019年に静岡に研究所1号棟を開設し、このエリアを「シズコンバレー」と名付けてIT・IoT・ICT・AI・VR・ARなどの研究を行なってきた。今回、さらなる高度な研究開発に取り組むべく、隣接の地にユピテル静岡研究所2号棟を建設した。研究所2号棟はユピテルグループの事業拡大に伴い、オフィスだけでなくショールームやXRスタジオ、5G基地局までも備えているという。

ユピテル静岡研究所2号棟

 研究所の外にはテニスコート10面分以上の広さを誇る芝生のガーデンがあり、社員のリフレッシュの場であるとともに、ユピテルが提供するAR技術を体感できる屋外ガーデン ショースペース(AR-G)として活用される。また、ユピテルオリジナルのアニメキャラクター「霧島レイ」生誕10周年を記念して建立された、彫刻家「上床利秋」氏が手掛けたモニュメント「レイ和逆鉾(わさかほこ)」も立つ。

 ショールームはユピテルの社名の由来ともなっている「天空神ゼウス」に着想を得たデザインを採用。雲や霧をイメージした曲線で構成された天井、人工大理石などを光と融合させたインテリアとし、地球上に限りなく広がる空を連想させる空間に仕上げるとともに、先進的で光り輝くユピテルの未来を表現。現在はオリジナルアニメキャラクター関連の製品展示を行なっており、一般にも開放しているという。

ショールーム

 オフィス空間は、意図的に壁を排した開放的な吹き抜けや中二階、連窓から取り込まれる光や景観を特徴とし、天井には木目調のルーバーを設け、至るところに緑を散りばめたグリーンオフィスに仕上げた。屋内でも自然を感じながら、開放的で心地よいこの空間から自由な発想、創造力を生む新たなオフィスのあり方を実現したとのこと。

オフィス空間

 また、100人以上の収容を可能にする新規事業を牽引するXRスタジオは充実した照明機材と音響設備で構成され、さまざまなイベントに対応。さらに超大型LEDビジョン映像と、高性能なプロジェクター映像のスクリーン投影をリンクさせたバーチャルコンサートも開催可能で、高度なエンターテインメントや新しいコンテンツの発信をインターネットを介し、全世界へと配信できるようになっている。

XRスタジオ

 そのほか、メーカーでは静岡県で初となる真の5G、SA(スタンドアローン)方式の5G基地局を設置。すでに5Gとして利用されているNSA方式と異なり5G本来のスピードを発揮し、より多くの情報を伝達できる設備を有したのも特徴となっている。

SA方式の5G基地局を設置

 なお、今回の静岡研究所2号棟の稼働に伴い、ユピテルは電子機器メーカーの枠を超え、新規事業として「AR事業」「メタバース事業」「コンテンツ事業」をスタートさせることを合わせて発表している。

新規事業として「AR事業」「メタバース事業」「コンテンツ事業」をスタート