トヨタとKINTO、「KINTO FACTORY」対象に「GR」シリーズ追加 第1弾は「GRヤリス“モリゾウセレクション”」

「プリウスPHV GR SPORT」「GRヤリスRZ」「GRヤリスRC」にも対応予定

　トヨタ自動車とKINTOは4月27日、購入したクルマを“進化”させるサービス「KINTO FACTORY」のラインアップにスポーツカーシリーズ「GR」を対象とした「GRアップグレードセレクション」を追加。第1弾として「GRヤリス“モリゾウセレクション”」の契約者を対象に提供を開始した。

　KINTO FACTORYは1月から提供されているサービスで、すでに購入したクルマに対して、その後の技術革新や経年劣化に合わせてソフトウェア・ハードウェアの機能やアイテムをタイムリーに反映していくサービス。当初はトヨタ・レクサスの一部の車種を対象としていた。

　今回新たに追加されたGRを対象としたGRアップグレードセレクションは、モータースポーツの現場で行なわれる、「スピーディなクルマの進化」と「ドライバーに合わせたクルマのパーソナライズ」をKINTO FACTORYを通じて提供するというもの。今後「プリウスPHV GR SPORT」「GRヤリスRZ」「GRヤリスRC」も対応予定としている。

　GRヤリス“モリゾウセレクション”向けに追加されたGRアップグレードセレクションのメニューは、アップグレードとなる「GR YARIS PERFORMANCE SOFTWARE 1.0」と、パーソナライズとなる「GR YARIS PERSONALIZE SOFTWARE 1.0」の2種類。ソフトウェア代金および施工費用は無料（4回目以降は有償）で、パーソナライズのみ、走行データの取得とコンサルティング費用として1万5000円/回が必要となる。

　アップグレードとなるGR YARIS PERFORMANCE SOFTWARE 1.0では、モータースポーツ参戦により得た知見を生かして開発した「エンジン」「4輪駆動配分」「ステアリング」を制御する3つのソフトウェアから構成され、クルマの基本性能を向上。納車時のGRヤリス“モリゾウセレクション”に対して、より機敏なアクセルレスポンスを持たせると同時に、ステアリング操舵力を重めに設定し、TRACKモード時の4輪駆動配分比をフロント50：リア50から、フロント55：リア45に変更することで、より安定感のある走行フィーリングを実現する。

「GR YARIS PERFORMANCE SOFTWARE 1.0」による進化イメージ

　パーソナライズとなるGR YARIS PERSONALIZE SOFTWARE 1.0では、走行データをもとに「エンジン」「4輪駆動配分」「ステアリング」を制御する3つのソフトウェアの設定をドライバー1人ひとりに合わせて最適化。このメニューは、社長の豊田章男氏もドライバー“モリゾウ”として自らハンドルを握るROOKIE Racingがスーパー耐久シリーズの現場で実践する、「より安全でコントロールしやすいクルマを実現する、ドライバーに合わせた細かなセッティング変更」から着想を得て開発され、プロドライバーの佐々木雅弘選手監修のもと、レースの現場で実践する、走行データ分析とコンサルティング手法を織り込んでいる。