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横浜ゴム、走行中のタイヤのセンシング波形から磨耗状況を検知する技術を開発

2022年4月21日 発表

現在開発中のタイヤ内貼り付け型センサー(イメージ)

目視しなくても摩耗状況が分かり、安全性や経済性向上に貢献

 横浜ゴムは4月21日、アルプスアルパインと共同開発中のタイヤ内面貼り付け型センサーから得られるセンシング波形を、独自の信号処理技術を用いて解析することで、乗用車用タイヤの摩耗状況を検知する技術を開発したと発表した。

 今回発表した技術は、タイヤ内面に貼り付けられたセンサーを通じて、走行中のタイヤの繰り返し変形に応じたセンシング波形を取得し、独自の解析手法を用いることで新品と摩耗品の判別を可能としたもの。

タイヤ内蔵センサーによるセンシングのイメージ

 これにより、タイヤ寿命を伸ばす効果のあるタイヤローテーションや、すり減ったタイヤの交換時期をドライバーや車両管理者に通知することで、経済的・環境的負荷の低減や安全性を考慮したタイヤメンテナンスが可能になるという。

 また、自動運転車両では、タイヤの摩耗状態をドライバーや車両管理者が目視で確認する機会が減ってしまうため、摩耗状態をクラウド経由で見える化することで、モビリティサービスの安全かつ持続的な運行に寄与することができるとしている。

SensorTire Technologyが実現するサービス像

 横浜ゴムは、2021年2月に乗用車用タイヤセンサーの中長期的な技術開発ビジョン「SensorTire Technology Vision(センサータイヤ テクノロジ ビジョン)」を発表していて、IoTタイヤから得られた情報を、ドライバーや同乗者をはじめ、さまざまな事業者にシームレスに提供することで、新たなモビリティ需要の多様な変化に対応しつつ、安心・安全な運行に持続的に貢献することを目指している。