ニュース

SUPER GT第2戦富士 予選、GT500は19号車 WedsSport ADVAN GR Supraがポール獲得、GT300は“驚速”BRZが2戦連続ポールポジション

2022年5月3日~4日 開催

GT500クラスでポールポジションを獲得した19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南組、YH)

 SUPER GT第2戦「2022 AUTOBACS SUPER GT Round2 FAV HOTEL FUJI GT 450km RACE」が、5月3日~4日の2日間にわたって富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催されている。5月3日の午前中に公式練習、午後に予選が行なわれ、明日4日の決勝レースに向けたグリッドが決定した。

 GT500のポールポジションは、19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南組、YH)、2位は24号車 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平組、YH)で横浜ゴム装着車は1位と2位を独占。3位は3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠組、MI)となった。

 GT300のポールポジションは、61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)で、開幕戦に引き続き2戦連続でのポールポジション獲得となった。2位は10号車 TANAX GAINER GT-R(富田竜一郎/大草りき/塩津佑介組、DL)、3位は96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一組、DL)で、4位にもダンロップ装着車が入り、1-4をダンロップ装着車占める予選結果になった。

GT500は、19号車 WedsSport ADVAN GR Supraがポールポジション

 5月3日の富士スピードウェイは、ゴールデンウィークということもあり多くの観客を迎えて開催されている。予選も快晴という天気の中で行なわれた。ただし気温は16℃と例年よりもやや低めで、予選や決勝レースの展開に大きな影響を与えると考えられた。

GT500クラスで予選2位に入った24号車 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平組、YH)

 GT500の予選1回目(Q1)は、やはりタイヤの温まりに不安があるのか、ほとんどの車両が開始されて直ぐにコースに出てきた。いずれも長い時間コースを走ることで、タイヤにきちんと熱を入れる目的があると考えることができる。各車ともにメインストレートで蛇行してタイヤに熱を入れようとしていることが見てとれる。

 このQ1でトップタイムをマークしたのは36号車 au TOM'S GR Supra(坪井翔/ジュリアーノ・アレジ組、BS)、2位は37号車 KeePer TOM'S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋組、BS)でトムス勢が1-2フィニッシュ。3位は8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組、BS)となり、ホンダ勢の最上位となった。日産勢の最上位は4位に入った24号車 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平組、YH)で、Q2へ進んだ8台は、トヨタ4台、ホンダ2台、日産2台という構成になった。

予選3位を獲得した3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠組、MI)

 前回の開幕戦で優勝した14号車 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太組、BS)は9位となったのに対して、前回2位だった100号車 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組、BS)は6位でQ2へ進んでおり、開幕戦上位で重めのサクセスウェイト(上位に課せられる重量ハンデ)を詰んでいる車両でも明暗が分かれる形となった。

開幕戦で優勝した14号車 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太組、BS)はサクセスウェイト42kgを積んでいたためか9位

 予選2回目(Q2)でも各チームともに早めにコースインしていった。やはりタイヤの温めがタイムを出す上で大きなポイントになっているからだと考えられる。

 そうした中でトップタイムをマークしたのは、19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南組、YH)が、最後の最後に自らのトップタイムをさらに縮める1分26秒137をマークして見事ポールポジションを獲得。ドライバーの阪口晴南選手は、2度目のポールポジションとなる。2位も同じく横浜ゴム装着車の24号車 リアライズコーポレーション ADVAN Z。

 横浜ゴムは富士で行なわれた公式テストでの成果を今回のレースに持ち込んでおり、それが功を奏した形になる。3位は3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠組、MI)、4位は8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組、BS)でホンダ最上位、5位は37号車 KeePer TOM'S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋組、BS)、6位は36号車 au TOM'S GR Supra(坪井翔/ジュリアーノ・アレジ組、BS)となった。

予選4位の8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組、BS)はホンダ勢で最上位
予選5位の37号車 KeePer TOM'S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋組、BS)
予選6位の36号車 au TOM'S GR Supra(坪井翔/ジュリアーノ・アレジ組、BS)

GT500 第2戦富士 予選結果(暫定)

順位カーナンバー車両ドライバータイヤサクセスウェイトQ1Q2
119WedsSport ADVAN GR Supra国本雄資/阪口晴南YH1分26秒7691分26秒137
224リアライズコーポレーション ADVAN Z佐々木大樹/平手晃平YH1分26秒5781分26秒449
33CRAFTSPORTS MOTUL Z千代勝正/高星明誠MI121分26秒7011分26秒452
437KeePer TOM'S GR Supraサッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋BS1分26秒3401分26秒548
58ARTA NSX-GT野尻智紀/福住仁嶺BS21分26秒5361分26秒569
638ZENT CERUMO GR Supra立川祐路/石浦宏明BS161分26秒7681分27秒053
7100STANLEY NSX-GT山本尚貴/牧野任祐BS301分26秒7461分27秒161
836au TOM'S GR Supra坪井翔/ジュリアーノ・アレジBS101分26秒3011分27秒273
914ENEOS X PRIME GR Supra大嶋和也/山下健太BS421分26秒810
1012カルソニック IMPUL Z平峰一貴/ベルトラン・バゲットBS81分26秒989
1123MOTUL AUTECH Z松田次生/ロニー・クインタレッリMI221分27秒090
1216Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT笹原右京/大湯都史樹DL1分27秒305
1364Modulo NSX-GT伊沢拓也/大津弘樹DL1分28秒853
1439DENSO KOBELCO SARD GR Supra関口雄飛/中山雄一BS61分29秒133
1517Astemo NSX-GT塚越広大/松下信治BS41分32秒072

※5位の8号車、6位の38号車、8位の36号車、15位の17号車は走路外走行(トラックリミット違反=4輪すべてがコース外に出てしまった)により当該タイムが削除になっている。

GT300は、61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTが2戦連続ポール獲得。また1~4位までダンロップ装着車が独占

 GT300の予選1回目(Q1)は、通例通りAグループ、Bグループに分けられ、それぞれ10分間行なわれた。Q1のAグループでは、前回の開幕戦で優勝した56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、YH)などが含まれており、56号車は前回の優勝で20点獲得したため、その3倍となる60kgのサクセスウェイトをいきなり積んだ状態で走ることになり、そのあたりのランキング上位勢が予選2回目(Q2)へ進めるかが焦点となった。

開幕戦に続き2戦連続ポールポジションを獲得した61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)

 そのAグループでトップタイムをマークしたのは96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一組、DL)で、2人合わせて100歳を超えるという超ベテランコンビのうち高木真一選手がトップタイムをマーク。2位は34号車 BUSOU raffinee GT-R(柳田真孝/井出有治組、DL)、3位は88号車 Weibo Primez ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥組、YH)となった。注目の60kgのサクセスウェイトを搭載した56号車は9位とのタイム差わずか0.021秒でギリギリ8位に入りQ2に進出。また、前回3位になってサクセスウェイト33kgを搭載している65号車 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗組、BS)も4位でQ2へと進んた。

 Q1のBグループには、前回2位になった18号車 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/太田格之進組、YH)が含まれており、こちらもポイント×3倍ということで45kgのサクセスウェイトを搭載。Aグループと同じく前戦での上位マシンがQ2へ進めるかが焦点になる。

GT300クラス予選2位を獲得した10号車 TANAX GAINER GT-R(富田竜一郎/大草りき/塩津佑介組、DL)

 このBグループでトップタイムをマークしたのは、前回のレースでも好調さを見せていた9号車 PACIFIC hololive NAC Ferrari(木村武史/ケイ・コッツォリーノ組、YH)。2位は2号車 muta Racing GR86 GT(加藤寛規/堤優威組、BS)、3位は52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(川合孝汰/菅波冬悟組、BS)で、レギュラードライバーがPCR検査で陽性となってしまったために急遽代役に抜擢された菅波冬悟選手が素晴らしい走りを見せた。なお、注目の18号車は10位に終わり残念ながらQ2へ進むことはできなかった。

予選3位の3位は96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一組、DL)

 Q2では、前回の開幕戦でもポールポジションを獲得した61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)が2位に0.365秒差をつけてポールポジションを2戦連続で獲得。2位は10号車 TANAX GAINER GT-R(富田竜一郎/大草りき/塩津佑介組、DL)が、3位は96号車 K-tunes RC F GT3、4位には34号車 BUSOU raffinee GT-Rが入り、ダンロップ装着車が1位~4位までを独占する結果となった。5位は65号車 LEON PYRAMID AMG、6位は11号車 GAINER TANAX GT-R(安田裕信/石川京侍組、DL)となった。なおポイントリーダーの56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rは14位となる。

34号車 BUSOU raffinee GT-R(柳田真孝/井出有治組、DL)が予選4位と、ここまでダンロップタイヤ勢が上位を独占した
サクセスウェイト33kgを搭載しながら予選5位を獲得した65号車 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗組、BS)
予選6位の11号車 GAINER TANAX GT-R(安田裕信/石川京侍組、DL)

 明日の決勝レースは14時にスタートが切られ、450kmという長丁場のレースになる。タイヤ交換義務などもなく、ドライバーも全体の2/3を超えないという制限の中であれば連続してドライブすることも可能という新しいスポーティングレギュレーションの中で行なわれる最初のレースになるだけに、各チームがどのような戦略を採ってくるか、注目の決勝レースになりそうだ。

開幕戦で優勝し、サクセスウェイト60kgを積んだ56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、YH)は14位で予選を終えた

GT300 第2戦富士 予選結果(暫定)

順位カーナンバー車両ドライバータイヤサクセスウェイトQ1Q2
161SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人/山内英輝DL91分36秒2421分34秒888
210TANAX GAINER GT-R富田竜一郎/大草りき/塩津佑介DL151分35秒7821分35秒253
396K-tunes RC F GT3新田守男/高木真一DL1分35秒8161分35秒273
434BUSOU raffinee GT-R柳田真孝/井出有治DL1分36秒2101分35秒367
565LEON PYRAMID AMG蒲生尚弥/篠原拓朗BS331分36秒2371分35秒430
611GAINER TANAX GT-R安田裕信/石川京侍DL31分36秒0471分35秒486
752埼玉トヨペットGB GR Supra GT川合孝汰/菅波冬悟BS1分35秒7631分35秒542
888Weibo Primez ランボルギーニ GT3小暮卓史/元嶋佑弥YH1分36秒2151分35秒561
94グッドスマイル 初音ミク AMG谷口信輝/片岡龍也YH121分36秒2951分35秒621
1055ARTA NSX GT3武藤英紀/木村偉織BS1分36秒2711分35秒941
1160Syntium LMcorsa GR Supra GT吉本大樹/河野駿佑DL1分36秒0921分35秒963
127Studie BMW M4荒聖治/アウグスト・ファルフス/近藤翼MI1分36秒1471分35秒974
1387Bamboo Airways ランボルギーニ GT3松浦孝亮/坂口夏月YH91分36秒1481分36秒077
1456リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラYH601分36秒3151分36秒097
152muta Racing GR86 GT加藤寛規/堤優威BS1分35秒7451分36秒769
169PACIFIC hololive NAC Ferrari木村武史/ケイ・コッツォリーノYH241分35秒3851分37秒385
1718UPGARAGE NSX GT3小林崇志/太田格之進YH451分36秒298
186Team LeMans Audi R8 LMS片山義章/ロベルト・メルヒ・ムンタン/川端伸太朗YH181分36秒336
1920シェイドレーシング GR86 GT平中克幸/清水英志郎DL1分36秒498
20360RUNUP RIVAUX GT-R青木孝行/田中篤/柴田優作YH1分36秒665
21244HACHI-ICHI GR Supra GT佐藤公哉/三宅淳詞YH1分36秒963
2230apr GR86 GT永井宏明/織戸学/平良響YH1分36秒693
235マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号冨林勇佑/平木玲次YH1分37秒078
2431apr GR SPORT PRIUS GT嵯峨宏紀/中山友貴BS1分36秒889
2525HOPPY Schatz GR Supra松井孝允/野中誠太YH1分37秒434
2648植毛ケーズフロンティア GT-R井田太陽/田中優暉YH1分38秒447
2722アールキューズ AMG GT3和田久/城内政樹YH1分38秒561
2850Arnage MC86加納政樹/阪口良平/末廣武士YHno time