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ヴァレオ、マイクロ電動車の「48V ライト eシティーカー」を「人とくるまのテクノロジー展2022 YOKOHAMA」でジャパンプレミア

2022年5月25日~27日 開催

入場無料

ヴァレオのブース中央には「48V ライト eシティーカー」であるシトロエン・アミが置かれた

48Vの電動車ソリューションや、アフター向けワイパーの「後付けアクアブレードスマートウォッシャー」などを展示

 ヴァレオは、5月25日~27日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催されている「人とくるまのテクノロジー展2022 YOKOHAMA」(主催:公益社団法人自動車技術会)に出展。電動車のソリューションなどを展示するとともに、48V eAccessを搭載したデモカー「48V ライト eシティーカー」をジャパンプレミアした。また、ワイパーではブレード全長にわたってウォッシャー液をふきかけてウィンドウを洗浄する「AquaBlade」などを展示した。

 電動化のソリューションでは、ヴァレオが得意とする電圧が48Vの電動車ソリューションとともに、それらを搭載した48V ライト eシティーカーを展示した。この車両の最高速は100km/h、航続距離は100kmにも及ぶもので、欧州で販売中の超小型EV、シトロエン・アミは、ヴァレオの48Vのソリューションを搭載している。主に都市部向けのモビリティとなるが、日本国内では過疎化が進む地方にも有効としている。

「48V ライト eシティーカー」
48Vベルト駆動式のスターター・ジェネレーターをベースにした推進システム「48V eAccess」

 また、「ヴァレオスマートeDrive」はモーター、インバーター、ギヤボックスまたは減速機を一体にした電動パワートレーンシステム。内部はヴァレオのスマート電動オイルポンプによってオイルを循環させて外部の空冷と組み合わせる自己冷却の機能を備える。出力は48Vの10kWだけでなく、高電圧版では最大60kWを想定しており、小型電動モビリティからハイブリッド車まで対応するとした。

ヴァレオスマートeDrive

 電動化では熱マネージメントも重要になるが、電動コンプレッサーとして高性能車の冷却要件を満たす45ccタイプをラインアップに追加するなど、各種電動化ソリューションも展示した。

そのほかの電動車ソリューション

 そのほかでは、ヴァレオはワイパーシステムも手掛けているが、ワイパーブレードに近い位置でウォッシャーを噴射する「AquaBlade」のシステムでは、小さい噴射穴として数を増やし、液体が泡状になる効果で洗浄力を向上させたOEM用製品「AquaBladeナノジェット」を展示。合わせて、AquaBladeを後付けできるアフターマーケット用のキット「後付けアクアブレードスマートウォッシャー」も展示した。

ワイパーブレードに近い位置でウォッシャーを噴射する「AquaBlade」
よく見ると、ブレード付近に小さい噴射孔が並んでいることが分かる

 AquaBladeはウォッシャー液がガラス面以外への飛散を抑えるだけでなく、寒冷地ではウォッシャー液で効率的に霜を溶かすことも可能。アフターマーケットではカー用品ではなく、自動車販売店での装着を想定しているという。

 ヴァレオはそのほか、自動運転のソリューションやドライバーモニタリングシステム、カーシェアやタクシーなどの車室内脱臭ソリューション「オドゥールフリー」を展示した。

小ロットにニーズに対応するヴァレオの車載センサーとハードウェア、ソフトウェアの「モビリティキット」
ドライバーの眠気などを検知するドライバーモニタリングシステム
車内の脱臭ソリューション「オドゥールフリー」吹き出し口付近に設置する。不快な匂いを打ち消す香りを拡散する
充電ステーション

 ヴァレオではプレスブリーフィングを開催。ヴァレオジャパン チーフテクノロジーオフィサーの武内稔氏が、今回の展示内容に加えてヴァレオの事業について説明した。

 武内氏は今後も電動化の加速などにより売上はさらに伸びるとしたほか、今回の展示は48Vの電動化が中心だが、グループ内で高電圧の電動化を手掛けるヴァレオ シーメンス eオートモーティブを7月1日以降に統合することで、幅広い電動化に対応するとした。

株式会社ヴァレオジャパン チーフテクノロジーオフィサー 武内稔氏