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トヨタ、304PSの新型車「GRカローラ日本仕様」世界初公開 驚愕の2シーター「モリゾウエディション」も世界初公開
2022年6月1日 22:00
- 2022年6月1日 発表
世界初公開されたGRカローラ RZとモリゾウエディション
TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は6月1日、「GRカローラ RZ」と「GRカローラ モリゾウエディション」を世界初公開した。GRカローラ RZは4月に世界初公開されたGRカローラの日本仕様のグレード。新たに加わった2シーターモデル「GRカローラ モリゾウエディション」は、モリゾウ選手として知られ、マスタードライバーでもある豊田章男社長が自ら試作車のハンドルを握り、こだわりを持って作り込んだ「お客様を魅了する野性味」「気持ちが昂り、ずっと走らせていたくなる走りの味」を追求したグレードになる。
GRカローラ RZは秋ごろから全国のトヨタ車両販売店を通じて発売を開始。GRカローラ モリゾウエディションは冬ごろから全国のGR Garageにおいて台数限定で発売を予定。予約抽選は秋ごろから受付を開始する予定。価格はいずれも未発表。
GRカローラ RZのボディサイズは4410×1850×1480mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースは2640mmで車両重量は1470kg。5ドアボディのGRカローラは、3ドアボディのGRヤリスよりも一回り大きく、その分使い勝手は便利になっている。
開発途中は大きさがあるが故に動力性能はGRヤリスより低くなっていたが、モリゾウさんの「お客様を魅了する野性味」という気持ちに応え、エンジンのパワーアップを実施。GRヤリスより約10%出力が上回るようチューニングされたG16E-GTS型エンジンを搭載する。
GRヤリスのG16E-GTS型からは、ブーストアップで出力アップ、トルクアップを達成。最高出力は224kW(304PS)/6500rpm、最大トルクは370Nm(37.7kgf・m)/3000~5550rpmを発生する。
さらに、このGRカローラには2シーターバージョンを用意、それがモリゾウエディションになる。
主要諸元
グレード | GR カローラ RZ(日本仕様) | GR カローラ モリゾウエディション |
---|---|---|
全長(mm) | 4,410 | ← |
全幅(mm) | 1,850 | ← |
全高(mm) | 1,480(アンテナ含む、ルーフ高1,455) | 1,475(アンテナ含む、ルーフ高1,450) |
ホイールベース(mm) | 2,640 | ← |
トレッド前(mm) | 1,590 | ← |
トレッド後(mm) | 1,620 | ← |
乗車定員(人) | 5 | 2 |
車両重量(kg) | 1,470 | 1,440 |
エンジン | 直列3気筒1.6リッターインタークーラーターボ | ← |
型式 | G16E-GTS | ← |
内径×行程(mm) | 87.5×89.7 | ← |
総排気量(L) | 1.618 | ← |
圧縮比 | 10.5 | ← |
最高出力 kW(PS)/rpm | 224(304)/6,500 | ← |
最大トルク Nm(kgf・m)/rpm | 370(37.7)/3,000~5,550 | 400(40.8)/3,250~4,600 |
トランスミッション | iMT(6速マニュアルトランスミッション) | ← |
駆動方式 | スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”電子制御多板クラッチ式4WD(3モード選択式) | ← |
変速比 1/2/3/4/5/6/後退 | 3.538/2.238/1.535/1.162/1.081/0.902/3.831 | 3.214/2.238/1.592/1.162/1.081/0.902/3.557 |
減速比 1~4/5,6,後退 | 4.058/3.45 | 4.250/3.578 |
差動装置フロント | トルセンLSD | ← |
差動装置リア | トルセンLSD | ← |
サスペンション フロント | マクファーソンストラット式 | マクファーソンストラット式(倒立式モノチューブアブソーバー採用) |
サスペンション リア | ダブルウィッシュボーン式 | ダブルウィッシュボーン式(モノチューブアブソーバー採用) |
ブレーキ フロント | ベンチレーテッドディスク(18インチアルミ対向4ピストンキャリパー) | ← |
ブレーキ リア | ベンチレーテッドディスク(16インチアルミ対向2ピストンキャリパー) | ← |
ホイール | BBS製鍛造アルミホイール(センターオーナメント付) | BBS製鍛造アルミホイール(センターオーナメント付)TOYOTA GAZOO Racing ロゴ入り" |
タイヤ(フロント・リア) | 235/40 R18 YOKOHAMA ADVAN APEX V601 | 245/40 R18 Michelin PILOT SPORT CUP 2 |
燃料タンク容量(L) | 50 | ← |
驚愕のモリゾウエディション
GRカローラがグローバル発表されたときも驚かされたが、日本仕様の発表とともに世界初公開されたモリゾウエディションにはさらに驚かされた。マスタードライバーであるモリゾウ選手の開発意図、カローラで突き抜けるという意図を反映しており、軽量化のためにリアシートをなくしてしまっている。
単になくすのではなくタワーバーなどを設置。リアまわりの剛性をアップするとともに、タイヤが4本載せられる空間を確保。モリゾウエディションにタイヤ4本を載せて、サーキットへ行けるような配慮がなされている。
このシート撤廃により得られるメリットは30kgの軽量化。さらに最高出力は変わらないものの、最大トルクは30Nmアップの400Nm。ファイナルの減速比も大きく、鋭い加速力を発揮するよう調整されている。
タイヤもサーキット走行を意識し、10mm拡幅したハイグリップタイヤ245/40 R18のミシュラン パイロット スポーツ カップ 2を装備。エンジンのトルクアップ・トランスミッションのギヤ比最適化による動力性能向上、モノチューブアブソーバー・ハイパフォーマンスタイヤの採用によるコーナリング性能の向上により「気持ちが昂り、ずっと走らせていたくなる」走りの味を実現したという。