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写真で見る トヨタ「GRカローラ RZ」「GRカローラ モリゾウエディション」
2022年6月1日 22:12
トヨタ自動車の礎を築いたモデルといえば「カローラ」を外すことはできない。販売台数の面はもちろんモータースポーツシーンであるサーキットやラリーにおいても同社にタイトルをもたらしたモデルでもある。だが、近年ではそうした栄光も遠くなり、それに伴って若年層の購入者も減少するなど、手詰まり感が拭えなくなっていた。
こうした現状を打破するべく、起死回生のモデルとして投入されるのが新型「GRカローラ RZ」であり、同社の社長でありマスタードライバーでもあるモリゾウ選手こと豊田章男氏が作り込んだ「GRカローラ モリゾウエディション」だ。前者は2022年の秋ごろから、後者は同冬ごろから台数限定での販売が予定されている。
GRカローラ RZ
現行カローラのホットモデルとなる「カローラ スポーツ」をベースに、同時期に開発がスタートした「GRヤリス」とパワーユニットや駆動システムを共通化。その上で、車両重量が1280kgから1440kgへと大幅に増加していることに加え、ホイールベースが80mm長い2640mmに、そしてトレッドもフロント&リアともに55mmワイド化されていることから、それに合わせたパワーアップなどが行なわれている。
開発にあたっては、2021年から「水素カローラ」で参戦するスーパー耐久シリーズを活用。パワーユニットは異なるもののボディや足まわり、空力など「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を実践し、徹底的に鍛えてきたという。
エンジンは直列3気筒1.6リッターインタークーラーターボ「G16E-GTS」型エンジンを搭載。ブースト圧アップとともにピストン材質を変更するなどのチューニングにより、スペックは最高出力が224kW(304PS)/6500rpm、最大トルクは370Nm(37.7kgm)/3000-5550rpmと、GRヤリスより大幅なパワーアップを果たしている。なお、同車を組み上げるトヨタ元町工場(愛知県豊田市)にはTOYOTA GAZOO Racing専用ライン「GR Factory」を設定。ピストンやコンロッドなどの重量を計測し、同等の質量を持つパーツを組み合わせることで工業製品では避けられない公差を極限まで排除。さらに匠と呼ばれる職人の手で組み上げられている。
駆動システムはGRヤリスと同じスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を最適化して搭載。3モードから切り替え可能な前後駆動配分機能も継承する。トランスミッションはカローラ スポーツにも採用されている6速iMTのみが用意される。
GRカローラ モリゾウエディション
モリゾウ氏が掲げる「お客さまを魅了する野性味」を実現するべく、GRカローラ RZをチューニング。さらなるブースト圧アップにより最大トルクを400Nm(40.8kgm)/3250-4600rpmへと向上(最高出力は共通)したほか、1~3速のクロスレシオ化&デフのローギヤード化、リアシートの撤去による約30kgの軽量化などにより加速性能を向上。
さらに補強ブレースや構造用接着剤の追加によるボディ剛性アップ、よりワイドなタイヤやモノチューブショックアブソーバーの採用などによるコーナーリング性能の向上も実現している。