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写真で見る レクサス「RZ」(新型バッテリEVモデル)

レクサス初のバッテリEV専用モデルとなるRZ。撮影車両はRZ450eのプロトタイプモデル。ボディカラーはイーサーメタリック

 レクサス(トヨタ自動車)初のBEV(バッテリ電気自動車)専用モデルとなるのが「RZ」だ。この4月20日にオンライン発表会で世界初公開されていたが、「RX」の公開にあわせてこちらの実車(プロトタイプ)の展示も行なわれた。同ブランドでは2030年までに全カテゴリーへBEVを投入、2035年には100%BEV化を目指しており、RZはその足がかりとなる極めて重要なモデルとなる。

 外観で目立つのはスピンドルグリルから進化したフロントまわりの「スピンドルボディ」だ。エンジン冷却のためのグリルを必要としないことから、立体的な造形でフロントマスクを表現しているのがポイント。とはいえ、エンジンを持つRXにおいてもこのデザインランゲージが受け継がれており、次世代レクサスのアイデンティティとして確立されていくはずだ。

 プラットフォームはBEV専用の「e-TNGA」を採用。2850mmのホイールベース内下部をバッテリスペースとすることで、71.4kWhの大容量を確保するとともに低重心化および低慣性モーメントを実現。あわせてボディ骨格の強化や軽量化、レクサス初採用となる周波数感応アブソーバー「FRD II」を採用などにより操縦性や安定性、乗り心地といった部分も高いレベルでバランスさせている。

 モーターは新開発の高出力モーター「eAxle」を前後に採用。フロント150kW、リア80kWの出力を、新開発の四輪駆動システム「DIRECT4」で制御。車輪速、加速度、舵角などのセンサー情報から、100:0~0:100の間で駆動力を変化させることで、加速性能や操縦性といった面ばかりでなく低電費にも貢献する。航続距離は約450km(開発目標値)としており、また10年後の電池容量維持率は90%以上を確保。タイマー充電機能や充電量上限設定機能により、劣化を抑制する機能も備わる。

ボディサイズは4805×1895×1635mm(全長×全幅×全高)。タイヤは18インチと20インチを設定
レクサスのアイデンティティといえるスピンドルグリルは立体的な造形のスピンドルボディへと進化
ルーフスポイラーはリアウィンドウにスムーズに空気を導くとともに横方向からの巻き込みを防ぐデザイン
ダックテール形状とすることで、ルーフからリアウィンドウへと流れる空気を整流しつつダウンフォースを獲得
テールゲートには車名と「DIRECT4」のバッヂが付く
ボンネット下にはBEV100%の心臓部となるコントロールユニットなどが収まる
車体の変形をはじめノイズや振動を抑えるヤマハ製パフォーマンスダンパーが前後に装着される
給電リッドはボディ左右に。左サイドは急速充電用で右サイドが普通充電用。仕上がりに関しては「プロトタイプなので変わるかも」とのこと
内装色はオラージュ。このほかヘーゼル、グレースケールの計3タイプが用意される
インパネはドライバーを包み込むコクピット感のある造形
プロトタイプには新型の異径ステアリングを採用。このほか丸形3本スポークタイプも用意される
メーターパネル
シフトはダイヤル式シフトノブを採用
エアコンやボリュームなどまで一体になったセンターディスプレイを採用
タイプCのUSB端子が備わる。下部のトレイにはワイヤレス充電を用意
フロントシートは独立感のあるスペース
バッテリ消費を抑えるためにエアコンに加え「輻射熱ヒーター」を採用。乗員の足下を素早く暖めてくれる
センターコンソールはBEVではお馴染みの2段式。下部は収納スペースとなる
室内の表皮は東レ製ウルトラスエードと合成皮革の組み合わせ。ドアラッチはNXから採用された電気式の「e-ラッチシステム」を採用
運転席ドアアームレストにはパワーウィンドウとドアミラーのスイッチを配置
前後にセパレートされた「ツインパノラマルーフ」を採用。紫外線を99%カットする「Low-E ガラス」に加え電気式の調光機構を採用。天井にあるスイッチで瞬時に遮光することができる
リアシートは左右間距離1000mmを確保し、ゆとりあるスペース。折り畳み式のアームレストも備わる
リアドアのドアトリム
足下に1500W対応のAC100Vコンセントを装備
フラットで広いラゲッジスペースを確保
フロア下にはサブトランクも用意される