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ベントレー、速さよりも快適さを重視した新たなグレード「アズール」

2022年5月25日(現地時間) 発表

ベントレーは速さよりも快適さを重視したグレード「アズール」を新設定した

 ベントレーは5月25日(現地時間)、長距離移動時の快適性にフォーカスした装備を採用する新グレード「アズール(Azure)」を設定した。この新グレードは、ベンテイガ、ベンテイガEWB(EXTENDED WHEEL BASE)、フライングスパー、コンチネンタルGT、コンチネンタルGTコンバーチブルなど、ベントレーの全モデルに設定される予定。

 ベントレーの「スピード」グレードが究極のパフォーマンスを最重要視するのに対し、今回新たに設定されたアズールはベントレーのもう1つの特徴である長距離を迅速かつスムーズに移動できる特徴にフォーカスし、ドライバーと同乗者が旅を終えるときに爽快感と活力を与え、忙しい日常を再開する準備を整えてくれる仕様となる。

快適な移動をサポートする装備が特徴のグレード「アズール」はベンテイガ、ベンテイガEWB、フライングスパー、コンチネンタルGT、コンチネンタルGTコンバーチブルなど、ベントレーの全モデルに設定される予定

 ベントレーモーターズの会長兼CEOであるエイドリアン・ホールマーク氏は、「アズールは、スピードやマリナーと同様、お客さまに理想のベントレーを選ぶ楽しいプロセスを提供します。私たちは、専門家による科学的な調査から、選択肢を増やし、ドライバーと乗員が出発したときよりもリラックスして目的地に着けるよう、テクノロジー、デザイン、クラフトマンシップを一体化し、車に乗るときのウェルビーイングに対する総合的なアプローチを行なっています」とコメントしている。

アズールには専用バッヂが配される
エクステリアにも専用バッヂがあしらわれる

アズールの主な特徴

安全・安心・くつろぎの車室内空間

 すべてのアズールシリーズにフロントシートコンフォートスペシフィケーションを採用。最大22ウェイまで調整可能なシートで、あらゆる身長と体重の乗員が理想の座席位置を見つけることができ、ヒーターとベンチレーション機能により、快適さと眠気予防のために最適な体温を維持するを可能としている。

 また、6つのプログラム設定が可能なマッサージ機能も搭載し、筋肉と姿勢を常に微調整することで疲労を予防。また、アジャスタブルサイドボルスター、電動シートベルトアジャスト、コンフォートヘッドレストを装備し、フロントシートコンフォートスペシフィケーションとしている。

 さらに、必要に応じてアンチロールバーを電子的に切り離して乗り心地を滑らかにし、コーナリング時には0.3秒で最大1300Nmのアンチロールトルクを加えて車体を平らに安定させ、ドライバーと同乗者を過度の動きから保護してくれる48Vアクティブアンチロールコントロールシステムも搭載し、よりスムーズでリラックスした走りを実現する。

コンチネンタル GT アズール

新コンセプト「ウェルビーイング・ビハインド・ザ・ホイール」を分析

 アズール開発チームは、ベントレーの新しいコンセプトである「ウェルビーイング・ビハインド・ザ・ホイール」を分析・開発するために、創造的な神経科学者キャサリン・テンプラー・ルイス起用。

 ルイス氏が行なっているストレスに影響を与える外的要因についての研究結果から、車内でリラックスするために最も重要なのは、乗り心地とNVH(Noise, Vibration and Harshness:騒音、振動、ハーシュネス)の2つであることが判明し、単純に視覚、聴覚、触覚、嗅覚だけでなく、体の位置(プロプリオセプション)、重力と加速度(前庭器官)、温度、体内感覚(インターオセプション)についてもデザインすることが必要であると分かったという。

 ベントレーのアコースティックエンジニアであるアンディ・ジャクソン氏は、「私たちがどのように音を感知し、反応するかを理解した上で、その音をベントレーを構成する部品にどのように組み込むかを考えなければなりません。私たちは、車内からの音のバランスをとり、音の侵入を最小限に抑えることで、乗員を外界から守ることができるのです。私たちは、車内の他の感覚入力と音響を調和させます。サウンドは文字通り、車両のDNAに組み込まれており、本格的な工芸品といえます」と述べている。

コンチネンタル GTC(カブリオレ) アズール

色彩、質感、触感の丁寧な相互作用を構築

 アズールのインテリアスペシフィケーションには、「ウェルネス・キルティング」が含まれ、精密に作られたダイヤモンドキルティングのフラクタルパターンにより、陰影が目を楽しませ、指先でそれらを探索したくなるような魅惑を付与している。

 ベントレーモーターズのカラー&トリム部門責任者であるマリア・ムルダー氏は、「アズールシリーズを作るにあたり、私たちは神経科学者と相談し、色、質感、触感、そして香りの相互関係を理解し、リラックスした静謐な空間を作り出しました。心地よい形、形状、色を見ると、脳からドーパミンなどの化学物質が放出されます。感覚受容器は物理的な刺激を神経活動に変換し、私たちの脳と神経系に変化をもたらします。すべてのファブリック、音、動き、色、触感が絶えず私たちの神経系に影響を与えるため、アズールシリーズのキャビンはそれに合わせて改良されています」と語っている。

フライングスパー アズール

エレガントで個性的なデザインを採用

 エクステリアには、トレッドプレート、フェイシア、シート刺繍に「Azure」のバッヂが配される予定で、ブライトクロームのロアバンパーグリル、ユニークな22インチ10本スポークホイール、ウェルネスキルトシート、ベントレーの「ジュエル」フィラーキャップなど、細部にもこだわり、全体としてエレガントで美しく、時代を超越したデザインに仕上げたとしている。

 フライングスパーのアズールには、ガラスとガラスを組み合わせたパノラミックサンルーフも装備。アルカンターラの電動ブラインドは、インテリアと同色で必要に応じて日陰を提供し、レザーに代わるソフトで手触りのよい素材で作られている。

ベンテイガ アズール

 また、新型ベンテイガEWBはアズールシリーズの最高峰モデルとなり、先進的なリアシート「エアラインシートスペシフィケーション」を装備。シートは22通りの調整が可能で、新しい自動気候感知システムと姿勢調整技術という世界初の機能を備えている。リラックスモードでは、シートは40度までリクライニングし、助手席は前方に移動。助手席の背面から美しいレザー調のフットレストが展開される。そのほかにも、ビジネスモードでは、シートは最も直立に近いポジションになり、移動中の作業をサポート。さらに、シートオートクライメート機能により、6段階の温度選択を可能としている。

リアシート