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ル・マン24時間、ポールポジションを獲得したトヨタ8号車 初挑戦の平川亮選手は「表彰台からの景色、そこを狙って24時間走ります」
2022年6月11日 22:12
ル・マン24時間、5連覇を目指すTOYOTA GAZOO RACING
6月11日16時(フランス現地時間、日本時間では23時)、ル・マン24時間の決勝レースが始まる。世界最高峰の24時間レース知られるル・マン24時間レースは、2022年で90回目を迎え、2023年には100周年となる長い歴史を持つ。
多くの日本メーカーもこのル・マン24時間レースに挑んできたが、近年最も成功しているのはトヨタ自動車のTOYOTA GAZOO RACINGになる。2018年以降は、中嶋一貴選手らの8号車による3連覇、2021年も小林可夢偉選手らの7号車が優勝と、チームとしてメーカーとして4連覇を成し遂げている。2022年は5連覇のかかったル・マン24時間に挑むことになる。
6月9日に行なわれたハイパーポールでTOYOTA GAZOO RACING 8号車(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮組)のハートレー選手が3分24秒408でポールポジションを獲得。これでトヨタ自動車のポールポジション獲得回数はアウディと同じ8回となり、ポルシェの19回に続く2位になった。
一方、7号車(小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ホセ・マリア・ロペス組)は小林可夢偉選手がタイムアタックを行ない3分24秒828で予選2位。TOYOTA GAZOO RACINGの8号車と7号車がフロントローを占めることとなった。
この予選後、8号車の平川亮選手、小林可夢偉選手のオンライン会見が行なわれた。ここでは平川選手の会見をお届けする。
平川選手、「表彰台からの景色、そこを狙って24時間走ります」
平川選手は、「レースに向けては今、クルマをいろいろとパーツ交換をしていると思うのですが、自分としては今、練習走行は終わって感触はよくて。クルマの感触もよいですし、自分としてはもうあとはやるべきことをやるだけですし。クルマ、チームを信じて攻め続けるだけなので、もう準備はできているなという印象はすごくあります。明日のレースはすごい楽しみですし、24時間レースは長いので、まずは24時間レースを楽しみたいと思っています」と順調に来ていることがうがかえる語りで、「今まで自分がやってきたことを信じて全力を出し切りたいと思っています」と冒頭のあいさつ。
平川選手にいくつか質問が行なわれたが、TOYOTA GAZOO RACINGチーム代表である小林可夢偉選手に8号車のトラブルに関して質問があった際には可夢偉代表から平川選手に答えがゆずられ、8号車のトラブルについては平川選手の操作ミスであることが語られた。
「パワーサイクルを僕がうまくできていなくて。シミュレータで何回もやっていたんですけど、手順を少し間違えていて……。テストでやれてよかったなと思っています。レースで起きていたら……、レースで起きても落ち着いてちゃんと対応できる準備ができたので。ただのエラーだったのでよかったですし、自分としてもそうこうしながらああいう経験ができてよかったです。レースの前によかったです。別に問題もなかったです」(平川選手)とポジティブに捉える。
24時間レースは何が起きるか分からないだけに、勝つためにはいろいろな可能性を事前にどれだけチェックできるか、ミスの可能性をどれだけ潰し込めるかも大きなポイントになるが、それへの準備ができたということだろう。
平川選手はこのル・マン24時間レースがル・マンへの初挑戦となるが、練習走行や予選、ハイパーポールでのポールポジション獲得など経て、ル・マン24時間レースではどのような風景が見たいのか聞いてみた。
平川選手は、「もちろん表彰台からの景色、そこを狙って24時間走ります。とくにプランはないです。自分が持っている力を出し切って少しでもチームに貢献できればと。それだけです。24時間全力で走って、最後終わって表彰台のてっぺんに立てれば一番いいですし、そこを目指して全力でがんばるだけです」と語ってくれた。
ル・マン24時間レースは、本日16時(フランス現地時間、日本時間では23時)にスタートする。日本ではJSPORTSで完全中継されるほか、TOYOTA GAZOO RACINGのYouTubeで7号車、8号車のオンボード映像がライブ中継される。