ニュース

BMW、新型「M4 GT4」公開 10月から生産スタート

2022年6月17日(現地時間) 公開

18万7000ユーロ

新型「M4 GT4」を公開

 BMWは6月17日(現地時間)、SROが規定するグランドツーリングカーをベースとした市販レース車両で競う、GT4カテゴリー参戦用の「M4 GT4」の新型モデルを公開した。

 新型M4 GT4は、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ(ドイツ)でカモフラージュ姿でのテストを終えた後、BMW M Motorsportのカラーリングで初披露された。技術的な進化がふんだんに盛り込まれ、価格は18万7000ユーロ。2022年10月から生産が開始され、2023年シーズンに間に合うように納車されるという。

エンジンは直列6気筒3.0リッターターボで最高出力405kW(550HP)、最大トルク650Nm(レギュレーション規制)
フロントスプリッターとリアウイング、サイドミラーを含めたボディサイズは4863×2093×1368mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2857mm

 新型は先代と同様にレースでタイトルを獲得するために開発された1台。そのために、市販モデルの最新キーテクノロジーと、1クラス上の「M4 GT3」のさまざまなコンポーネントを融合。性能・信頼性・コスト効率・メンテナンス性という4つの主要分野に焦点を当てながら、人間工学とエレクトロニクスのさらなる開発によってカスタマーエクスペリエンスを大幅に向上させたという。

ブレーキを冷却するダブルフロー・ブレーキ・エアークーリングを装備
ボディは徹底的に軽量化が図られている
ベンチレーション機能付きのRECAROセーフティシートは専用設計

 Mトラック・コクピットは、多くの車両設定やチェックをコントロール装置から直接行なえるようにし、これまでのようにノートパソコンと接続するといった時間のかかる作業が不要としている。現在テストの最終段階に入り、ニュルブルクリンク耐久シリーズの次戦とポルティマン24時間レース(POR)への参戦を予定しているという。

Mトラック・コクピットは、その画面でセッティングなどが行なえ、ノートパソコンと接続する必要がないという。ステアリングはFANATEC製のGT4イルミネーションステアリングホイール
ライトやエアコンやミラーのスイッチ類は手の届きやすい場所に配置されている

 BMW MのCEOであるフランシスカス・ファン・ミール氏は、「私たちは大成功を収めた初代BMW M4 GT4の後継車の開発に挑みました。お客さまの幅広いフィードバックを活かし、より速く、さらに信頼性が高く、非常にエモーショナルなオールニューBMW M4 GT4が誕生しました」と述べている。

新型M4 GT4のテクニカルハイライトとスペック

ボディサイズ:4863×2093×1368mm(全長×全幅×全高)※フロントスプリッターとリアウイング、サイドミラーを含む
ホイールベース:2857mm
エンジン:直列6気筒3.0リッターMツインパワーターボテクノロジー搭載エンジン
排気量:2993cc
最高出力:405kW(550HP)
最大トルク:650Nm(レギュレーション規制)
エンジンマネージメント:プロダクションECU(パワーフォーボップマネージメント調整可能)
トランスミッション:ZF製7速AT(モータースポーツ用ソフトウェア付き)、DREXLER製リミテッド・スリップ・ディファレンシャル(温度制御補助冷却装置付き)、モータースポーツ用強化ドライブシャフト

その他のテクニカルハイライト
・エアコン、ヒーター付フロントガラス標準装備
・Mトラック・コクピット
・FANATEC GT4イルミネーションステアリングホイール
・10段階トラクションコントロール
・専用設計RECAROセーフティシート(ベンチレーション機能付き)
・Bcomp製軽量ナチュラルファイバーエアロ。エアロデザインルーバー付きエンジン・ボンネット
・GT3用軽量ルーフ(CFK)
・調整可能なGT3コンセプト・モータースポーツ製リアウイング(ナチュラルファイバー製)
・メンテナンス性重視構造
・5段階調整可能なモータースポーツアンチロールバー(フロント&リア)
・専用設計のKW製2ウェイモータースポーツショックアブソーバー、H&R製スプリング(3種類のバネレートが付属)
・シム調整式フロントキャンバー
・シム調整式リアトー&キャンバー
・ダブルフロー・ブレーキ・エアークーリング