フェラーリ、新型PHEVスパイダーモデル「296 GTS」を鈴鹿サーキットにて日本初公開

フェラーリ史上初めて6気筒エンジンが搭載された公道用スパイダーモデル

　フェラーリ・ジャパンは6月24日、ミッド・リアエンジンの2シーター・ベルリネッタ「296 GTB」のオープントップのスパイダーモデル、新型「296 GTS」を鈴鹿サーキットにて日本初公開した。

　新型296 GTSは、296 GTBと並んで、ステアリングを握る楽しさという概念を根本から書き換え、限界まで攻めるドライビングに限らず、日常的な走行でも純粋な感動を味わえるモデルで、公道用スパイダーモデルとしてはフェラーリ史上初めて6気筒エンジンが搭載された。

　パワートレーンは、296 GTBと同じ最高出力663CV、バンク角120°のV型6気筒ターボエンジンに、122kW（167CV）の電気モーターが組み合わせられ、PHEV（プラグインハイブリッド）システムトータルで最高出力610kW（830CV）/8000rpm、最大トルク740Nm/6250rpmを発生。トランスミッションは8速DCTを採用し、ペダルレスポンスをゼロにまで短縮し、電力のみを使って走る「eDriveモード」では25kmの航続距離を実現。

　ボディは自動開閉式の「リトラクタブル・ハード・トップ（RHT）」をスムーズに格納させるために再設計され、ルーフを閉じていても296 GTBと同じように強烈で豊かなエンジンサウンドを楽しめる構造を採用。また軽量なRHTは、最高45km/hまでなら走行中でも14秒で開閉が可能となっている。

　さらに、SF90 ストラダーレと同様に、車両のパフォーマンスをサーキットで最大限に活用したいオーナーのために、軽量パーツや空力モディファイが施された「アセット フィオラノ（Assetto Fiorano）」も設定されている。

鈴鹿サーキットで行なわれた発表イベントにてプレゼンテーションを行なった代表取締役社長のフェデリコ・パストレッリ氏

　代表取締役社長のフェデリコ・パストレッリ氏は「フェラーリは現在、歴史上最も幅広く、最も革新的で美しいモデルをご用意しており、サーキット走行からロードドライブなど、多種多様なドライブシーンでフェラリスティの皆さまに満足いただいております。ハイブリッドカーにおいては、これでV8ベースのSF90 ストラダーレとスパイダー、V6ベースの296 GTBとGTSと計4台のラインアップとなりました。また、日本ではこの数年間で顧客基盤が大きく成長し若返りを果たしました。今後もフェラーリとお客さまとの関係をさらに強化し、フェラーリの体験をより豊かにするためのさまざまな活動を展開してまいります」と述べている。

　なお、今回の日本初公開は、翌6月25日～26日に鈴鹿サーキットで4年ぶりに開催されるフェラーリの祭典「フェラーリ・レーシング・デイズ」に合わせたもので、全国から集まる1000人以上のフェラーリオーナーに向けてもお披露目される。

鈴鹿サーキットでフェラーリの祭典「フェラーリ・レーシング・デイズ」が4年ぶりに開催される