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ジェイテクト、ロードバイク用高性能軸受「鬼ベアリング」限定30セット12万円で発売 自転車用軸受市場に参入

2022年8月10日 発表

鬼ベアリング(ONI BEARING)の製品写真

 ジェイテクトは8月10日、ロードバイク用高性能セラミックボール軸受「鬼ベアリング」(ONI BEARING)を8月20日に発売すると発表した。限定30セットで価格は12万円(軸受[フロント・リア]と工賃の価格、ホイールの価格は含まれない)。同社は、自動車・産業機械向けに培った知見を活かして自転車用軸受市場に本格参入を目指す。

 鬼ベアリングは、既存のロードバイク用軸受と比べ圧倒的な低トルクを誇り、漕ぎ出しの軽さとホイール速度維持を実現。また、軸受の基礎技術を積み上げ、高い耐久性と長寿命を誇るとしている。国内のロードバイクレーシングチーム「MATRIX POWERTAG(マトリックスパワータグ)」のレース車両に試作品が採用され、選手からは「桁違いに軽い。特にコーナーの立ち上がりに軽快さがある」などと好評としている。

鬼ベアリング(ONI BEARING)の名前の由来はJTEKT GROUP VISIONのNo.1&Only OneよりONIを取り、セラミックボール軸受として低トルクを筆頭に圧倒的な高性能、さらに自転車競技の本場欧州への日本ブランドアピールも込めて、ONI(鬼)を商品名に採用

 販売については、スポーツサイクル専門店Y’s Road(ワイズロード)の大阪本館と名古屋本館で販売をスタート。Mavic(マヴィック)製ホイールの現行モデル(COSMIC、KSYRIUM)にはオプションでONI BEARINGを搭載することができ、購入者にはホイールのハブに「ONI BEARING」のロゴを付けることも可能としている。

 今後、ジェイテクトでは今回発売の鬼ベアリングを皮切りに、技術力を高めさらなる低トルク化を実現するなど、良質廉価を極め競争力を高めるとともに、販売数量を拡大して、本格的な事業化を目指す。鬼ベアリングとしてフロントホイール用、リアホイール用の商品群だけでなく、ペダル周辺のクランク用軸受、変速機周りのプーリー用軸受にも領域を広げるとともに、「ベアリング交換キット」とのセット販売なども行なうとしている。

 なお、発売に向けて、ジェイテクトでは8月20日〜21日開催の「シマノ鈴鹿ロード」にイベント出展。デモ機展示や前後輪でONI BEARINGを搭載した試乗車の貸出などを実施予定。以降、今治クリテリウムなどロードレース会場での体験会や試乗会などを実施予定。