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ブリヂストン、マイクロソフトのクラウドサービス「Azure」の活用領域を拡張 DXによるイノベーションを強化

2022年8月9日 発表

ブリヂストングループ独自の“リアル×デジタル”プラットフォームとクラウドプラットフォームのイメージ

 ブリヂストングループは8月9日、マイクロソフトのクラウドサービス「Azure」を活用しプレミアムタイヤ事業とソリューション事業の強化・拡充を加速するため、マイクロソフトとの新たな協業を開始すると発表した。

 マイクロソフトとブリヂストングループは、先進的で信頼性が高く、モビリティ業界との親和性が高いクラウドサービスAzure上のMCVP(Microsoft Connected Vehicle Platform)を活用したタイヤモニタリングシステムで2020年に協業を開始し、サステナビリティやモビリティに対するビジョンを共有をスタート。

 今回はさらにそのスコープを、ブリヂストングループのリトレッドなどのタイヤセントリックソリューション事業などへ拡大させ、DX(デジタルトランスフォーメーション)によるイノベーションの加速を図るとしている。

 MCVPを活用した今回の協業の一例としては、ユーザーのタイヤ使用状況をリアルタイムでより詳細に把握し、より優れた質・量のタイヤデータを蓄積・独自のアルゴリズムで解析することが可能になるという。これにより、より精度が高いタイヤ摩耗・耐久予測を実現し、ユーザーへのより安全で効率的なタイヤメンテナンスの提案、タイヤのリトレッド回数の拡大へつなげることを目標としている。

 また、Azureを活用して、プレミアムタイヤ事業も強化が図られ、データを中心としてグローバルでブリヂストングループの連携を深めることで、バリューチェーン全体のオペレーションの効率性・柔軟性を改善するとともに、タイヤデータを活用した付加価値の高いプレミアム商品・サービスを提供する。さらに、ITオペレーションを進化させることで、ガバナンスやセキュリティを強化しながら、コスト改善、職場における生産性の向上も目指すとしている。

 今回の協業について、ブリヂストン 代表執行役 Global CEO の石橋秀一氏は、「ブリヂストングループは、プレミアムタイヤ事業、ソリューション事業、グローバルに幅広い拠点を持ち、それらを支える小売サービスソリューションネットワークを通じて価値を創造しています。この独自の“リアル×デジタル”プラットフォームと、今回の協業によるクラウドプラットフォームを連携させ、セキュリティを確保した形でタイヤデータなどを当社グループのバリューチェーン全体で活用し、データの価値を増幅させ、断トツ商品・断トツソリューションを進化させていきます。この取り組みにより、社会・お客さまの安全性、生産性、経済価値の最大化に寄与し、CO2削減・資源生産性向上などサステナビリティへも貢献するなど、新たな社会価値・顧客価値を創出、競争優位の獲得を目指していきます」と述べている。

 また、マイクロソフト General Manager, Automotive Mobility and Transportationのサンジェイ・ラヴィ氏は、「全世界で加速度的にデジタル化が進み、データに基づく意思決定がなされていく中で、ブリヂストンがデータ解析による新たなソリューションを提供しようとしているのは素晴らしいことです。ブリヂストンとの継続的なパートナーシップはすでに多くの成功を収めていますし、今後もサステナビリティ施策やフリートマネジメントの強化、ビジネスでのさまざまな効率化を図るための新たなソリューションの構築に向けたジャーニーを支援できることをうれしく思います」とコメントしている。