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世界初? カワサキが二輪用水素燃焼エンジン搭載バギーをスーパー耐久でデモラン モリゾウ選手が急遽デモドライバーに
2022年9月3日 13:33
川崎重工業は9月3日、スーパー耐久第5戦もてぎを開催中のモビリティリゾートもてぎにおいて、二輪用水素エンジンを搭載したバギーのデモランを行なった。この二輪用水素エンジンは、川崎重工業、本田技研工業、スズキ、ヤマハ発動機の二輪メーカー4社で共同開発、そこに水素GRカローラをレースの現場で開発しているトヨタ自動車、デンソーが協力している。
デモランには、川崎重工業 代表取締役社長 橋本康彦氏、トヨタ自動車 GAZOO Racing Company President 佐藤恒治氏が登壇。今回の二輪用水素エンジン搭載バギーについてのあいさつを行なった。
この二輪用水素エンジンは、モーターサイクル「Ninja H2」に搭載した998cc直列4気筒スーパーチャージドエンジンをベースに、水素燃料の筒内噴射(直噴)化。インジェクターはデンソーのものを使用している。
現在過給型の二輪用エンジンを持っているのは世界的にカワサキのみで、それを水素化しているために世界初の過給型二輪用水素エンジン、しかも一般観客の前での公開となる。
この水素エンジン開発は2021年7月に行なわれたスーパー耐久第4戦オートポリスの際、モリゾウ選手として参戦しているトヨタ自動車 代表取締役社長 豊田章男氏より、一緒にやろうと声をかけられたことがきっかけになる。
そこからトヨタ自動車との協議などが始まり、今回のデモランにこぎつけたという。
デモランはカワサキのテストドライバーが務める予定だったが、たまたま近くにいたモリゾウ選手が運転席に招かれ、エンジンをスタッフが始動。乗り物好きのモリゾウ選手がデモランをジャックし、橋本社長を助手席に乗せ走り去っていた。デモランそのものは、もてぎのストレートを簡単に走るものだったが、モリゾウ選手は無事にデモランドライバーを務めていた。